これは、小説を書いていないのに小説のことをおれよりも遙かに(“遙かに”だ!)理解している人もいっぱいいて、すごい、という話でもあります。
QT: https://fedibird.com/@abe_dragonslay/113707911779903951 [参照]
スティーブン・ユニバース38話「テスト」はすべてが凄いという話
・テストと称する謎のアクションパズルゲーム(SASUKEか?)がおもろい
・導入に過去のエピソードを入れるのもいぶし銀に上手い
・さらにそのチープなアクションパズルの「外側」に脱出する、という建て付けが超おもろい
・与えられたテストの外側に脱出することで、テストの作り手の意図を知る、というメタファーも素晴らしい
・スティーブンの「成長」を測るためのテストの不完全性を看破するという形でテスト自体が想定した以上のスティーブンの「成長」を見せるツイストが上手い(観客を一手上回る)
・そのツイストを見せた上で、不完全性に憤るのではなく不完全性を許容する、という決着でカタルシスを生んだ上でスティーブンの「成長」を見せる二ツイスト目が上手すぎる(観客を二手上回る)
・自他の不完全性を受け入れること、愛の本質だし、本作のテーマそのものだ……
・これらを三幕構成でバチッとまとめて10分に作劇する構成力が(各プロットポイントもあるしドラマフォールもある)おそろしい
・自分が愛されていることを知って、自分が愛されているという事実ごと相手を愛する、あまりにも健全な愛の形すぎる
・本当にすごい
以前、お友だちから創元SFの選評から留意点(アンチポイント)を抜き出したまとめテキストを貰ったんですけど、いま読み返しても本当に大事なことしか書いていないですね。むしろいま読み返すからこそよりわかる。
https://mixi.social/communities/3b8cdd3f-d85d-409d-a7fb-2ef007c0d6bb/about
コミュニティ作ったのでmixi2クリアした
作家(阿部登龍)。第14回創元SF短編賞受賞作「竜と沈黙する銀河」(紙魚の手帖vol.12)、「狼を装う」(同vol.18)。SFとファンタジーと百合とドラゴンとメギド72が好き。
お仕事のご依頼は東京創元社までどうぞ。