梗概で難しい&だからこそ大事だと考えている(いた)ポイントは、「いかに設定ではなくプロットを書くか」でした。特にジャンルがSFでおれは設定オタクだから……。設定は最小に要約し、全体に散らすか一箇所(冒頭)にまとめ、その設定から展開されるエピソードを適切にピックして並べるようにしました。……と考えると、それって(エンタメ)小説を書く際に気遣うべきポイントと同じなのでは?→だから梗概が必要なのか~という気づきがありましたね。細かいところでは、固有名詞(キャラ名も含む)はあらすじには関係ないので最小にするなどの小技もあります。こういうのは、面白かったコンテンツのストーリーを人に要約して勧めたりしていると身につくスキルなのかもしれないです。
溝渕さんの梗概を読んで「おれもおれも!」と自分のを出してきたら、かなり現行と違っていて面白かったので、応募時→最終選考前改稿の梗概の差分を取りながらブログ記事を書こうと思います。どのみち最終選考前改稿については書いておきたかったので……。
https://twitter.com/mizokumiko/status/1758159874029244889
『ボーはおそれている』(褒めていません)
アリ・アスター作品、もともと自分の好みにバチッと嵌まっているわけではなかったのですけど、それでも不安を凝視する力の強さによって魅入らされており、三作目にしてまさかこういう方向にダメだな~となるとは思っていなかったですね。
想定していた方向→奇矯すぎて付いていけねえや
実際の方向→なんか凡庸だしおもしろくもねえや
今までの作品では神経症的に不安を凝視しつづけることによって(つまりホラーによって)そこから突き抜けてコメディに達していたのが、明らかに端からコメディをやろうとして失敗しているんですよね。
もっと身も蓋もなく言わせてもらうと、ギャグをやってスベっているということです。ホラーだけ撮れ!
特滅でも書かせてもらったし、公募に出したりもしたが、まだまだ書きたいよ、(現代)異能バトルが……
QT: https://fedibird.com/@abe_dragonslay/111963797233517471 [参照]
作家(阿部登龍)。第14回創元SF短編賞受賞作「竜と沈黙する銀河」(紙魚の手帖vol.12)、「狼を装う」(同vol.18)。SFとファンタジーと百合とドラゴンとメギド72が好き。
お仕事のご依頼は東京創元社までどうぞ。
通販 http://abe-dragonslay.booth.pm