これって無料で読んでいいやつですか? という気持ちに……
https://x.com/hose_s/status/1830224717497970731?t=qvoct4OJygRlzc1OoOc2GA&s=19
BT >地元と境遇と環境を呪え! は、手癖で書くとそうなりそうだったんですが、プロットを練っているときに担当編集氏から「(一縷は)全部ぶっ壊して出て行きたいってことなんでしょうか?(それともこの場所で生きていきたいと思っているのか)」(大意)と尋ねられ、改めて彼女のバックストーリーを見つめてみたところ、「そういうことではないな」と考え直し、ああなりました(感謝!)。自身独白している通り、本編時点における彼女にとっては、都会(東京)より田舎(地元)が悪いとか良いとか、二者択一的な話ではもうなくなっていたはずで。全部ぶっ壊して出て行く話も/居場所を見つけて(作って)生きていく話も、世の中にはあるべきですが、それは思川一縷の物語ではないんですよ。そのことが完全に腑に落ちたから、最後の一行を書けたのだと思います(最終稿までなかった)。
あえて言うと、これは観客が持つべき意識であって、一回観ただけの観客に致命的な瑕疵や手抜きや隙を看破されるような作品も実際山ほどあるし、制作側から言い訳として持ち出していい理屈ではないですが。気づいて/わかっていたができなかった/やらなかった、というのは、「できなかった/やらなかった」でしかない。
QT: https://fedibird.com/@abe_dragonslay/113060994839216220 [参照]
作家(阿部登龍)。第14回創元SF短編賞受賞作「竜と沈黙する銀河」(紙魚の手帖vol.12)、「狼を装う」(同vol.18)。SFとファンタジーと百合とドラゴンとメギド72が好き。
お仕事のご依頼は東京創元社までどうぞ。
通販 http://abe-dragonslay.booth.pm