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「ユリイカ」の「ワールド・カルチュアマップ」っていつからいつまで続いたんだろう。90年代に未訳として紹介されて、10年代に話題を呼んだ作品って、ちょこちょこあるんですよー。いまの文芸誌にももっとこういうコーナーがほしい。

ジュディス・メリルの『SFに何ができるか』日本版あとがき、「日本語は手と眼で考える」って原文はどうなっているんだろう。

安原顕って「海」の創刊から終刊まで編集に関わっていたのだろうか。「マリ・クレール」にはいつからいつまで編集として携わっていたのだろうか。ご存じの方いましたら教えていただけると。

好きな恋愛もの(きょうの気分)
アナイス・ニン 読んだことのある小説、書簡、日記すべて
蓮實重彦『反=日本語論』
坂崎千春『片思いさん』
矢川澄子『おにいちゃん』
森雅之『追伸』
(映画)「サンライズ」(ムルナウ)
(映画)「Before Sunrise」
別枠 ラッセル・ホーバン『ボアズ=ヤキンのライオン』

広尾駅そばの高級めスーパー、National Azabuは海外の輸入食材が圧倒的な品揃えで行ってみて楽しかったです。イランのスープであるアーシュとか、ガーリックオイルサーディンとか、名物のフレッシュピーナッツバターとかいろいろ購入。

注文していた『作家ガイド アナイス・ニン』(彩流社)を書店に取りに行く。原文でこそより味わえる息遣い、同時代の作家との交流、まだまだ残っている未訳の日記。そうしたすべてを孕み、一生を捧げるに足る作家であるという予感に胸が高鳴る。

文芸誌「ことばと」vol.2より、岡田利規「THE VACUUM CLEANER」。恥ずかしながら著者の作品にふれるのは初で、演劇分野の才能をこれまで追おうとしてこなかったことを深く後悔させられるような先鋭的な作品。感想を書く時間のない傑作が堆積していく……。

最新のSFマガジンに「孤独の治療法」が掲載されているM・ショウがSNSにいたのでつたない英語で感想を伝えたら、翌日にリプライが返ってきた。ウェブジン隆盛の時代、emerging writerや単著がない作家(ウソ、ある作家でも!)に感想を送ると高い確率でお返事が返ってくる気がしますね…。

そして、ウェブ空間であるからこそ、こうしたことにわざわざ言及すると、「ひけらかし」にも聞こえるかもしれない。ただ、作家にとっては、母国語の外に読者がいると知ることは励みにもなりうる。

1年くらい前までは、感染症で海外に行きづらい時代では「作品のレビューをするための表現に特化した英作文参考書」が出ればいいなあと本気で思っていた。Goodreadsみたいなサイトをかならずしも支持するわけじゃないけど、外国語は、受験やスコアゲームのためだけのものではないはずだから。

@mshaw Hi, I'm Japanese, and read your The Cure for Loneliness in translation with great interest. I felt this story shows us how ambiguous the borderline between rational and mad can be in the specific, extreme situation. It seems to be far beyond a mere horror short story, but a poignant and insightful fiction in our time.

@ayatoyuuki 「ことばと」に掲載された「唯一無二」、「ユリイカ」特集:現代語の世界のエッセイ、双方興味深く拝読しました。とくに後者は、不可避的な変化を蒙った現代文化の一断面について、切実な声でもって語られているような気がしました。

秋草俊一郎『世界文学はつくられる』の最終章でいつか読書会をやってみたい…。言語教育に関わるという点で、清水良典ほか編『高校生のための文章読本』や「ユリイカ」理想の教科書特集とも接続しうる気がしています。

知り合いの留学生がSNSにポストしていた投稿。「今日、「言葉狩り」という言葉を知りました。「紅葉狩り」のように、美しい言葉を見つけて楽しむということだろうと思いましたが、違っていました。そのほうが楽しいのにね。」こういうのをフレッシュな物の見方と言わずしてなんというのか(「創造的思いちがい」ともいえるかも!)。

探している古書:J.G.Ballard's comments on his own fictionが掲載されたinterzone 106号(96年4月号)。永田耕衣特集の「澤」。どなたかお持ちでしたら貸してくださらないでしょうか…。

残雪の長編『最後の恋人』(平凡社)。いままで読んだどの小説にも似ていなくて、感想を言語化できない。いや、これは、そもそも、小説なのか。

今だって、2000年代に東浩紀や高橋源一郎が「猫を起こさないように」を「発見」していたら何か変わっていたんじゃないかくらいに思っている。『うわさのベーコン』や『左巻き式ラストリゾート』よりも刷新的ではないのか、と。

綾門優季さんの文章に触れると、自分が国内の社会問題についてきちんと考えようと、あるいは気を配ろうとしてこなかった、という気分にさせられる。

こちらが仰ぎ見ている翻訳家の方から、「いい本を教えてくださって感謝しています」と連絡が来てびっくり。でも、素直にうれしい。

Wes Robertsonという英語圏の社会言語学者による日本のネットスラングについての記事なのだけど、この紹介の手つきはすごい。かなり笑えるし、こういうアプローチの仕方がありえるとは。wesleycrobertson.wordpress.com

泉鏡花を訳し日夏耿之介を研究する気鋭の日本文学研究者ピーター・バナード氏、慶應大学で「怪奇的文体論」「怪奇小説と人種差別」などの授業を受け持っているようで、シラバスみてると「世界一受けたい授業」という感じが勃々と湧いてくる。「日本近代怪奇幻想小説通史」では金井美恵子や松田青子らの作品もテキストに選ばれている。「Students are welcome to consult with the instructor for suggestions if they are interested in reading more about modern Japanese literature.」とも!!

スカイプでスロヴァキアの本好きと話す。すごくびっくりしたのが、注文していた英語の本を受け取るために今度ほかの国まで列車で旅行しに行く、とうれしそうにしていたこと。どの国にもAmazonがあるわけではないことは知っているけれど、いったいどういうこと?!家まで送ってくれるネット書店があるのではないの?!どうしても気になったので間を置かずもう一度オンラインで話して、こちらの質問に対して返ってきたのは以下。

1.スロヴァキアにはAmazonはなく、洋書を買う時にAmazon.de(ドイツ)かAmazon.fr(フランス)を使うことがある
2.ただし、以上のふたつだと同じヨーロッパ圏でも「外国」への輸送費が高くかかる
3. スロヴァキア在住だが、チェコまでは近い。片道90分かからないくらい。megaknihyというチェコのオンライン書店を使って、指定した受けとりポイントで本を受け取る

プライム配送という選択肢もある私たちの状況からすると、こうしたプロセスには大変な労力がかかるようにみえるかもしれない。でも、はずんだ声で説明をもらうと、届くまで待つそのタイムラグは憧憬の種に水をやる愛しい時のようにも響きはじめるのだった。

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