映画を観たからあらすじは知ってるんだけど、小説も良すぎるフレーズありすぎていちいち何度も止まって悶えてしまうので読むのが遅い。コーマック・マッカーシー好きすぎる。「ノー・カントリー・フォー・オールド・メン」

pha「パーティが終わって中年が始まる」を読み終える。
ひとり辛さを語る文をわかるなと読んでいたら途中でパートナーがいるとわかりそっち側の人かとがっかりするとか、やることを紙に書いてやったやつから線を引いて消してかないと何をするんだったかわからなくなるとか、なんで自分は京都に住んでないのかなと思うとか、気持ちわかりすぎて笑ってしまった。Maher Shalal Hash Baz (マヘル・シャラル・ハシュ・バズ) というバンド?を知れて嬉しかった。こんなの好きだ。吹奏楽部の練習が風に乗ってとぎれとぎれに聞こえてくるみたいなやつ。あとさらっとずっと文章うまいので、さらさらと読めてしまいそのモラテリアム感が味わい。不真面目と感じてしまう人もいるかもしれないと思うけど

デヴォン・プライス「自閉スペクトラム症の人たちが生きる新しい世界」を読む。

表紙に「定型発達者のように装うことに疲れたASD者たちのリアルな姿」「アン・マスキング”ふつう″という画面からの解放 ありのままの自分へ」とあり、読み終えるとこれがすべて言い表しているというのがわかる。

「仮面をつけている」「仮面ASD」「ASD者」という表現がすってと頭に入ってきた。乖離や離脱、媚びへつらい、お人よし、これらの状態は自分の性格なのかと思っていたけど、生き延びる為の行動であることを、具体例を出し解きほぐしていく形式。

応用行動分析や認知行動療法っていくら読んでもなんか違う気がするんだよな、マナー講師にマナー教わる研修みたいな気持ち悪さ、嫌さなんだよな、うまく言えないんだけど、とずっとずっとひとりで思っていたその理由がわかって嬉しかった。嫌だと思っていたのは自分だけではないということも。
えらく読みやすい訳だなあと思ったら「自閉症スペクトラム症の女の子が出会う世界 幼年期から老年期まで」も訳してる方だ。あれもすごくわかりやすい本だった。

水野しず「正直個性論」を読む。
3章正直の、心の負債多重債務者、もう知らねぇよ精神の獲得、など読んでいて好きだった。どでかフォントサイズにしたり太字強調や文頭の位置をわざとずらしたりしているところが世に流通するビジネス自己啓発本を皮肉っているというか、個人サイト全盛期の侍魂などのおもしろ読ませるサイトを思い出させ同人誌みたいで好き。これからもたくさん書き続けてほしい人と思う
 

坂口恭平「生きのびるための事務」を読む。
読んでよかったな〜!と強く思えた。最近でいちばんかも。私とはあまりにも考え方が違いすぎて痛快だった。私と違う人はなんで違うのかな?という長年の私の中の問いの一部にかなり触れている。

具体的でわかりやすいので大ブームになるのでは?「夢を叶えるゾウ」や「チーズはどこへ消えた?」とか「小さいことにくよくよするな」くらい世間的に流行ってしまうのでは?私がまだ書店員やってたらビジネス自己啓発のエンド台にでかでかと積むな、マガジンハウスというところもキャッチーだなとさえ思った

「ヘルシンキ 生活の練習」を読み終える。
無表情でマジレスぎみのフィンランド人たちが私はいいなと思う。
自分の書いたものがいつも納得いかなくて嫌いと言い放つ著者に、え?そんな言い方、嫌いなものを他人に読ますなんて、かなり自分に自信があり傲慢に無責任に感じるが?と思って笑ってしまった

「もっとかんたんきれいに編める。パティさんの編み物知恵袋」を読む。

最初からめっちゃ元気出る。あなたの今のそれは間違いではなく、知らないがゆえに知らないまま高度な編み方をしてしまっているのですよ……!そういう編み方ありますよ、いまそれを使う場面じゃないだけで……あとからあれは自然とと〇〇編みしてたってわかりますよって。

これはいわゆる編み物の本ではなく読み物で、特に器用ではないくせに独学で編み物をしていて全然上達しない私向けだった。
目から鱗落ちまくりで、いままでがむしゃらに編んでたわ。こりゃいくらやっても上達せんわ、パティまじ感謝。

私は表目裏目とは?とゲシュタルト崩壊しがちだった。編み目を数えられなかった。その度に工程の写真をじっとみるしかなかった。編み目の数え方、編み物本の指示がわからん、針の入れ方、作り目がきつい。なんだ!みんなできるふりして、もしくはさっさとコツを掴んでしまったのでその苦労をもはや言わなかっただけかよ!!!と私にはすごくわかりやすかった。こういうの納得できないと全然進めない性質なので。

たぶんいくらか編める人や、編み図や道具を理解しているには、新しいことが載っているとは思えないけど、帯コメントが風工房さんというのがまたなんとも豪華な感じがする

柴崎友香「あらゆることは今起こる」を読む。医学書院のケアをひらくシリーズはおもしろくて何冊か読んでいるけど、これもよかった

頭の中が多動なのに、実際の活動量が少なすぎると感じること、静かにパニックになっているがそれは他人からはボーっとしているように見えているとわかってはいる、日常の動きを自分からマルチタスクにしすぎていること、頭にずっともやがあるみたいな疲れやすさ、片付けられなさ、かばんの中身や服装のこと、迷子のことについて、わりといろんなADHDやASDの本やそれを題材にしたドラマなどを観る時の、自分とは違うけどあえて説明するとこうなるかなでもなんか違うなでも惹かれるな、と観てしまう部分、わかる〜ってなった

ポテチをひと袋食べずに途中で止められた時に、コンサータという薬が効いてると思えた友人の話とか、私は診断を受けておらず、でもそうなんだろうな〜という自分の日常のあれこれが、ADHDすぎて目から鱗が落ちまくりだった。

特に迷子の部分は、あ?!これって迷子ってことになるのか………?ならわたしいつも常に迷子だわ、これがないの?普通の人は?マジで?あ〜〜だから移動が旅行が苦手なんだ〜〜〜!うわーーーー!てなった。読み返そう何度もマジで

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