メガロポリス予告編冒頭の酷評列挙するやつ、これから無限回パロディされるやつじゃんと思っていたら大半が存在しないレビューか不適切な引用で、一瞬で予告編取り下げられたのでえぇ…ってなった
『Problemista』元SNLのライターでありコメディアンのフリオ・トレスの監督デビュー作(主演・脚本・製作も兼)。
ハズブロの玩具デザイナーになる夢を叶えるためにエルサルバドルからアメリカにやってきた青年・アレハンドロが、就労ビザのために変わり者の美術評論家・エリザベス(ティルダ・スウィントン)の助手をすることになり、冷凍保存されているエリザベスの夫の個展を開くために奔走するという話。
移民としてアメリカでクリエイティブな職につくことの大変さとか、遭遇する出来事の理不尽さとかは現実にあり得ることばかりで、おそらくは本人の経験に基づいているんだと思うけど、その一方でビザ申請費用の現金を稼ぐための仕事選びとかエリザベスとのせめぎあいはファンタジーチックなメタファーで描かれていて、そこの描き分けがおもしろかった。
エリザベスは言う事コロコロ変わるしこだわりが多いし理不尽な要求をしてくるしめちゃくちゃエキセントリックな人ではあるんだけど、でもこういう人いるよなぁというバランスで描かれていて、特に「iPhoneのライトが常についてる」というキャラ描写が好きでした。
ガイ・リッチー監督『The Ministry of Ungentlemanly Warfare』ジェームズ・ボンドのモデルになったとされているガス・マーチ=フィリップスが率いていたポストマスター作戦を描いた映画。マーチ=フィリップスだけじゃなく、チャーチルもイアン・フレミングも出てくるし、イギリス史実アベンジャーズみたいな趣があった。
いつものカラッと洒脱なガイ・リッチーのチームミッションものと言う感じではあるけど、メンバー皆が明らかに人間離れした身体性能をしているので、ミッションに対して制約は多いけど困難は少なく、作戦がサクサク進むのが良かった。
特にアラン・リッチソン演じるラッセンが遠くから撃った弓矢が人体を貫通するくらいの怪力なのとかバカバカしくて良かったですね。丸メガネかけさせてるスタイリングも天才。
ただ史実ものというのもあってか尺に対してちょっと登場人物が多い感はあり、個々のキャラの旨味を活かしきれていない印象はありました。
アレクサンドル・アジャの新作もうすぐ公開なんだ
https://www.imdb.com/title/tt14415204/