2023年4月2日(日) 浅草木馬亭 四月定席二日目へ

日本で(いや世界で)唯一という浪曲の定席寄席、 浅草木馬亭デビューを果たした。ザ・昭和な佇まい。レトロで低い椅子、手動の幕、ほぼ和式のトイレ。130席ほどの古き良き小屋だけど、今日はほぼ満席で熱気いっぱい。落語の翻案の二席はともかく、ほかはどれも初めて聴く噺ばかりだったけど、創作も含め、どれもものすごく面白かったし、浪曲独特の、魅力に溢れていた。待ってました!たっぷり!名調子!の掛け声も楽しいし、唄がひとりきり盛り上がったところで入る拍手も、最後の最後でひときわ声を張って両手を広げ、拍子木がちょーんと入る、あそこも、全部好き。浪曲、相当好きになりそう。

開口一番 玉川わ太「不破数右衛門の芝居見物」
浪曲 東家三可子「双葉山」
浪曲 富士綾那「貝賀弥左衛門」
浪曲 港家小ゆき「ベートーベン一代記より 歓喜の歌」
~仲入り~
浪曲 国本はるか「水戸黄門漫遊記より 散財競走」
講談 神田松麻呂「宮本武蔵伝より 吉岡治太夫」
浪曲 東家孝太郎「あたま山」
浪曲 玉川太福「紺屋高尾」
(つづき)

わ太「不破数右衛門の芝居見物」
開口一番なので短く、これからいいところ……なのだけどちょうどお時間で続きはまた今度、的な感じがまたいいな。唄はこれから、という感じだったけど、とてもよいキャラクター。

三可子「双葉山」
声がきれい。若い。双葉山ってこういう人だったのか。面白かった。

綾那「貝賀弥左衛門」
先月の泉岳寺浪曲会でも聴いた方。あのときは創作だったが、今日は古典。いい話だったし、演じ分けがたくみで情景がすごく浮かんだ。また聴きたい。

小ゆき「ベートーベン一代記より 歓喜の歌」
金髪でかっこいい。創作がお得意らしく、ベートーベンを題材にしているので、出てくる人名は当然ながら全部カタカナ。でもしっかり浪曲になっている。唄もすごくお上手というのもなんだが、引きつけられた。ベートーベンが交響曲九番を世に出す過程を描いていて、途中しっかりドイツ語で歓喜の歌も歌った。お見事!(私服の水玉ワンピもすごく素敵だった)。
仲トリは初めてとのことで最初は少し緊張していらした。木馬亭や浪曲協会の、若手にも主任や仲トリを任せようという方針のもとに組まれた今日の番組だった模様。
(つづき)

はるか「水戸黄門漫遊記より 散財競走」
いやー、話が楽しい楽しい。水戸黄門にこんな逸話があったとは知らなかった。それを演じるはるかさん、唄も声も本当に素晴らしいし、語りもチャーミング。この方は是非また聴きたい。公演のチラシをしっかりもらってきた。

孝太郎「あたま山」
低音はいわゆる浪曲風のだみ声で、これはこれで楽しい。あたま山が浪曲になっているとは知らなかった。最後が落語とは違って、池に飛び込んだあとで助け出されて改心する、という筋書き。

太福「紺屋高尾」
太福さんはよく芸協の寄席にも出ていて名前を知っていたので、今日を選んだところもある。定席で主任を務めるのは初めてだったらしい。わたしは落語では「幾代餅」しか聴いたことがなく、紺屋高尾をまず浪曲で聴くことになるとは思っていなかった。とてもよかった。最後に楽屋の皆さんもみんな出てきて写真撮影。

でもわたしは女流の浪曲師さんが好きかもしれないな。いやでもまだまだ初心者以下なので、色々聞いてみたい。木馬亭、長く座っているとかなりお尻がつらくなるけれど、楽しかったからまた行きたい。一人の持ち時間もたっぷりなので(開口一番以外は30分)、聴きごたえ&充実感がたっぷり。

さぁ、大変だぞ!落語に講談に浪曲に、どぼ・どぼ・どっぼーん!樹の花撮影、爆歩、にゃん探索。さぁ仕事はいつしようかね?🤣

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まったくだよ。働いているバヤイじゃない!w

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