『異人たちとの夏』とか『異人たち』の話
・大林版→ヘイ版→原作小説 の順に見たり読んだり
・原作と大林版は浅草が舞台という要素が強くて、開発で失われつつある故郷と両親の記憶を重ねて、忘却に抗う話なのではないか
・これがお盆の話なんだというのは町山智浩の映画評で気付いた そりゃ夏に死者が帰ってくるんだからお盆の幽霊譚だ そういう日本的な要素は『異人たち』では捨象されていた
・大林版は最後とってつけたようなホラーで終わるなあと思ってたけど小説も同じような感じ 小説の方が多少ケイのバックグラウンドに言及があるのでまし……なのか?(ところでケイがそもそもクィアっぽいというのはそういう読みもできなくもないなと思う)
・最初にケイ/ハリーが訪れるところでは彼らはまだ生きていたというのは、大林版だとそんな印象を与える程度だったけどヘイ版だと割とはっきり言及があってそうだよねと腹落ち
・日本版としては浅草という舞台が大事な話なんだけど、翻案されてそういう固有性はなくなったかしら……と思いきや、両親の家はかつて監督が子供時代に住んだ家でロケをしたとのことで、文化的な文脈がわかる人が見ればより深い意味を汲み取れそう
#映画
『君のためなら千回でも』を読んだ
・上巻はずっと嫌なことが起きることがわかっているので(本の書き出しからも、アフガニスタン情勢の知識からも)ページを繰る手が止まりがちだったけど、下巻に入ってからはするすると一晩で読んでしまった
・とはいえソ連侵攻前のまだ平穏だった頃のアフガニスタンなんて中々触れる機会もないので、上巻も結構興味深く読んだと思う
・ストーリーが捻ってあるとか小説のうまさというよりも、アフガニスタンが舞台であるということが意味をなしていた印象なので物足りなさを感じつつも、娯楽小説としてはすっきりとした終わり方で、これは2003年で物語が終わること、またアメリカで英語で書かれた小説だから……という影響はあるのではないかと思う
・アメリカ撤退後のアフガニスタンについて、今なら著者は何を語るのだろうと思う
ガンダム劇場版三部作みた
・ウォッチパーティーで見た
・ガルマが死ぬ時は早くない!?と驚いたしララァが登場して死んだ時も早くない!?なんだったの!?となった
・ララァのシャアへの盲信を見て、地球へ…のトォニィとジョミーを思い出したのだった それもESPが覚醒した新人類対旧人類みたいな話だったので当時の流行りだったんだろうな…… スターレッドも似たような話だった
・結局シャアがザビ家をほぼ全員抹殺することで本懐を遂げるという……敵役が勝って終わり!でいいのか? まあアムロに強い目標は特にないしな……と思っていた
・なんだかんだで、劇場版Iのかろうじて脱出したけど政治的空隙に置かれてしまったせいでホワイトベースに救援が来ない、自力でジャブローに向かわなければならない というあたりが個人的には一番おもしろかったかもしれない
#映画
『マダム・ウェブ』みた
・なんか爪の甘いところもあるし(あの状況でメキシコ往復できるのか?)最後は力技だが、キャシーが三人の子供を助ける流れとかはよくできてるな〜と思ったしいいところもあったなあという印象
・ネグレクトで大人(親)を信用できない3人が、ダイナーに突っ込んでまで救いに来たことでキャシーを信用するくだりとか好きですね
・鈍いのでベンおじさんか〜ベン……ベンおじさんじゃん!?と気づいた だから無事産まれた赤ちゃんはピーター・パーカーだね
・なおミステリーサスペンスではないと思う
#映画
『ようこそ映画音響の世界へ』みた
・ジョン・ラセター(元ピクサーのトップ、セクハラのため解雇)出てきた時びっくりして、今改めて調べたけどディズニー解雇が2017年でこのドキュメンタリーが2019年公開だったのでもっとやりようあったんじゃないと思ってしまった
・歴史から解き起こしていくのだが、映画自体は元々トーキーから始まったから音響の地位が低くて……というのは言われてみるとそれはそうなんだよな
・ドルビーアトモスなど音響へのこだわりがあゆシアターが今では珍しくないけど、割と時代が下るまでステレオですらなかったのは驚いた
・バーブラ・ストライサンドのスター誕生も見ないとね(ジュディ・ガーランドとレディ・ガガのは見たのよ)
『ボーはおそれている』をみた 言語化に苦慮してる
・色々比喩で考えるべきとは思いつつも、巨大ペニスはマジでなんだったんだ?という感想が強い まじなんだったんだ
・不条理コメディだけど所々撮り方がホラーだったし、正体がわからないものには襲われないけど ホラーだなあ…と思っていた
・ユダヤ教とかと絡めて論じてる映画評とかもちらほら見聞きしたが、「ユダヤ人のロードオブザリング」という発言に惑わされすぎていて、多分そこまで宗教的に厳格な家庭ではないしちょっと的外れでは?と思うものも多い
・でも当たり前にキリスト教徒ですよねと見なされる社会にあって、ユダヤ教徒として正しく振る舞おうとすることのジレンマとかはあったのかなと思う
#映画
YouTubeで『八つ墓村』(野村芳太郎版)をみた 15日まで無料
・金田一(渥美清)が謎解きしている最中に当の辰弥が犯人に追いかけられて殺されそうになっているのは笑ってしまった
・オチの付け方はかなり強引だし、細かいことを気にし始めるとキリがない 双子の老婆はすごいメイクしていたけど、オチから考えるとすごく顔色が悪くて怪しげなだけのただの被害者になるし
・前半は割と求めていたものを見られた気がするのでよかった でも犬神家の方が色々とよくできていたような気はします
#映画
『哀れなるものたち』を見た
・将軍に入れる脳みそをなぜヤギのものにしたのかをぼんやり歩きながら考えていたが、序盤の大学での講義でそういえば動物と人間の違いは?みたいな話をしていたよな…? 最近映画館に行っても集中するまでに時間がかかるのであまりよくない傾向
・リスボンに来たベラの奇矯な装い/ふるまいに対して、その場に居合わせた他人があまり反応をしない(エッグタルトの食べ過ぎでもどすところくらい?)のを意外に思ったが、まあ注視するのも失礼に当たるし私も似たようなふるまいはするだろうなと思った
・ハルクのせいか善人のイメージが強いマーク・ラファロが、自由人と見せかけて最後まで規範意識にとらわれたままな男をやっていましたがよかったですね
#映画
映画/shipper/二次創作その他諸々