好書好日の柄谷インタヴューはとにかくヌルいので、柄谷とその周辺言説の質の劣化を感じざるを得ない。目を覚ますために浅利誠『ジャック・デリダとの交歓』を読むといいと思う。この本があの手の記事の上位互換だと言える。ぱらぱらめくってたら切れ味良くて、いいじゃんと思ってしまった。
デリダが取り上げて分析している「フランスとはフランス以上のものである」云々、それこそが日本での柄谷の語られ方(のナショナリズム)そのものだなあとか。
だいたいおしゃべりっぽいので、気軽に読める本です。なんなら飛ばし飛ばし読めばいい。
https://honto.jp/netstore/pd-book_31020444.html#productInfomation
日本の「戦争神経症」分析の話がどうも出てこない理由ってこれかー。呆然とするな。
(樫村愛子「トラウマと日本社会」、田中 雅一・松嶋 健 編『トラウマ研究 1 トラウマを生きる』京都大学学術出版会、2018)
北國新聞は県内シェア64%とかなんだが、関東関西を除く地方はみんなそういう地方新聞がメディア独占している世界だっていうのあんまり言われないよね。なんで分析や認識って浸透しないんだろう。
いわゆる全国紙がトップを占めているのは関東だけだというのもこのグラフでわかる。
『チャイニーズ・タイプライター』のマラニーが共著で書いた『リサーチのはじめかた』、事前に聞いた噂に違わず、良著の予感。序文からしていいこと書いてある。
COM(石森の『ジュン』)やらガロの漫画から、今の漫画(『大福生活』とか『二匹目の金魚』とか』)にもよくいる「謎めいた少女」ものの系譜はこれでは?と思った。
1世紀前ならブルトンのナジャもそうだし映画のファムファタル類型にもその後引き継がれた系譜。
(ディディユベルマン『ニンファモデルナ』)
あまり書き物ができてない。