奈みほ
ブチ切れ女房の啖呵が最高!「このデーブイ亭主!」
すみれ
聞くたびお上手になっている気がする。声に張りがあって、堂々としていて、背が高くスタイルもよく(ルッキズムいかんけど)、赤の着物もひときわ豪華で素敵だった。
はる乃
長州藩士五人が船でイギリスに密航する話。今日もノリノリでキレッキレ。道中づけが国際的で楽しかった。
孝太郎
低音の渋さったらない。
月子
駆け出しファンゆえ初聞きだったけど、声も節も何と美しいことか。聴き惚れた。ベテランの貫禄。噺の内容も面白かった。大ファンらしき高齢男性が、わざわざ後ろの方から前のほうの席に移動して、「声良し、節良し、姿良し!」「月子、最高!」とかずっと掛け声をかけていて微笑ましかった。
奈々福「シン・忠臣蔵」
喬太郎師のカマ手本忠臣蔵を自ら脚色した作品。殿中&討入の背景には、憎しみでも義理でも忠義でもなく愛があったという原作の大胆な解釈はおおむねそのままに、でも下卑ない美しい純愛に変えてドラマチックさが増した感。かつてこれをネタおろししたとき、その場にいた喬太郎師が絶賛したらしいけれど、むべなるかな。原作は浅野の片思いだった気がするけど、奈々福版は吉良のほうも憎からず思っていた設定に変えたのがよかったな。後半の吉良の葛藤と煩悶。人は何のために生きるのかという、浅野が殿中で投げかけた問いに、家臣に殺されて首になるときに初めて答えが出る。首になった吉良が墓の中の浅野と対面するラストは、切なくも温かくて思わず涙。やっぱり奈々福師匠はすごいなあ。でも持ち時間が短かったので、Twを拝見するとご本人もやり残した感があった模様。ぜひフル版を聴いてみたい。
一太郎
浪曲中興の祖といわれるらしき雲衛門の半生を描いた話。熱演だったけれど、たびたび下に目を落としていたのは何かを読んでいたのかな。ちょっとそれが気になった。
太福
トリ前の「もたれ」という役目に徹し、客席を温め直しつつ時間調整するプロの技。噺は自作の、いつどこで切ってもいいような馬鹿馬鹿しい話ながら、面白かった。続きが知りたいところで、図ったように「ちょうど時間となりました~♪」。進行が押していたのが見事に戻ったそうだ。掛け声の練習なんかもしてね、次に出てくる姉弟子想いといおうか。かっこよかった。