自分は意識的にハヤカワ文庫SFを読んでいこうと思った頃、まず「ア行」からだろうと書店で手に取ったのがキャサリン・アサロの〈スコーリア戦史〉だった。
今でも好きなので、邦訳されていない続きを電子で買おうとしたら、なぜか途中の巻だけが出てないので困る。米Amazonでも似たような感じ。本人の公式サイト見に行ったら「電子書籍として間もなく発売される予定」とあるので、待ってればそのうち出るのかなー。
https://www.amazon.co.jp/dp/B07XXCGBJL
どうでもいいけどキャサリン・アサロの父フランク・アサロって、アルバレス親子に協力してK-Pg境界(旧K-T境界)の地層を分析した結果イリジウム濃度が高いことを発見した化学者だった。小惑星衝突による恐竜絶滅説の証拠となったやつ。 https://en.wikipedia.org/wiki/Frank_Asaro
【新作情報】
新作長編小説『コズミック・アルケミスト』をkindleにて刊行します!
発売日は3月20日です。
アリストテレス的世界(地球が宇宙の中心で、万物が四つの元素で構成されている)で、存在と存在が邂逅する正統派ワイドスクリーンバロックとなります。乞うご期待!
レトロSFを意識しつつ、錬金術や人格労働、広告社会などを織り交ぜ、《宇宙》と《人間》の関係を描いております。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0CXDDKB9T?ref_=pe_93986420_775043100
SFWAのEstates-Legacy Programという、物故作家の著作権をどこが持っている/管理しているのかが分かる素晴らしいリストの存在を知った。亡くなった作家の翻訳を出したいときはここで探せば連絡先が見つかるかもしれない。こんなのがあったのか……。 https://www.sfwa.org/what-is-sfwa/projects/estate/
またハル・クレメントのエッセイを訳しながら読んだ。創刊した雑誌のために、とある星系の惑星世界を丸ごと考案していてそれを延々と解説した記事なんだけど、本当にこの人は惑星設定オタクなんだなというのが伝わってくる。
なお別のエッセイでも、趣味で設定した惑星がいくつもあるとか書いていたので本物だよこの人。
今回のやつは同人誌で出すくらいがちょうどいいけど、著作権継承者が分からないので許諾も何も無理だろうな……。
サイエンスとフィクションの狭間に棲息している石板。本の山を積みながら漫画とアニメの海に沈んでいる。SFを主食にして宇宙や科学ネタをつまむのが好き。