『リンダはチキンがたべたい!』観たー。黒い闇から白い闇の中へ、みんなが探しものを見つける旅。『地下鉄のザジ』meets 『新学期・操行ゼロ』みたいな感じで、子どもも大人も元気にデモ行進だわーわーわーわー!フィデルとカストロを巻き込んで王の首をはねろ、わーわーわー!な団地映画。鶏はフランスの象徴だもんね。絵の魅力だけでも私の中で『アイアン・ジャイアント』『ペルセポリス』に並ぶ。ねこのヒゲは描かずに尻の穴は描く!すばらしい…歌もすばらしい…子守唄に泣いちゃった。すごくよかった。
オズ・パーキンズって『サイコ2』の少年時代のノーマンなんだよね…
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『Marcello Mio'』、予告以上のものはなさそうな気はするけど、でもやっぱり楽しみ。キアラ〜!https://www.youtube.com/watch?si=TIAVqg_Nz7olWoPV&v=gkX22MyOiek&feature=youtu.be
あらら朝とレイトのみ、しかも1週間しかやらないの!と慌てて『パスト ライブス 再会』観たよ。オープニングで、なるほどパスト(空き) ライブスだ…と納得。いわゆる一つのめぐり逢い案件かと思ったらちと違った。ゆったりしたダイアローグを積み重ねて、でもお互い顔を見合わせて笑うしかない、良くも悪くもない、そうでしかないんである…
なんとなくこれ30分くらいの短編向きかもーって気がしたけど、NYに来てから雨と曇り空の銀残し?みたいな彩度低めの撮影がきれいだった。予告や写真の印象だとクールで大人っぽいグレタ・リーが意外と緩い感じの、よそゆきでない佇まいなのが良かったな。身体は逞しく大きくなったユ・テオと対照的で。ホームにいる人のそれだった。
『イコライザー THE FINAL』うーん、私はすっかり読み違えてた。「人にはいるべきところがある」ということで、マッコールさんも最後は神のもとへやって来たわけだ、いくら悪人とはいえ冷酷無惨に殺してきた罪を裁かれるために…って『ゴッドファーサーPartⅢ』をやりたいんだと思ってたけど、そうじゃないのね。忍者亡霊から死神へ、悪人にとっては悪魔、善人にとっては守護天使に。まあ本を捨て神をも恐れぬマッコールさんもはやジェイソン、ホラーすぎた。殺しのテーマ的に流れるサイレン音が怖すぎた。私はマッコールさんも懺悔していいと思うよ…けどカトリックじゃないか。『2』が一番好きだ(シリーズにありがちな感想)。
で、サントラが自分世代直撃なんだけど、当時流行りの深いリバーブがね、映画全体にずっとかかってるの。音響の面だけでなく、あの親密で濃密な湿度と温度、開かない窓に多重映しの姿、コンクリートの建物やチューブの密室、その中と外(色んなイン&アウト)、ぜんぶボワーッと篭って残響した多重録音みたいで…しかも若干ファズくて甘い、すなわち映画のウォール・オブ・サウンド!あーだから私好みなんだ。ビスケットをボリボリ齧る音からして響いてたなあ。
Death of a PartyもFGtHもいいけど、The HousemartinsのBuildがドンピシャでたまらんかった。でもってやっぱThere Is a Light That Never Goes Outだったな…
忌中に観た『異人たち』。アンドリュー・ヘイは『WEEKEND ウィークエンド』のピロートークがたまんなかったし、これ全編ピロートークみたいな。それ以外ばっさり周縁を省いてまさにAll of Us 。超超ロマンティックじゃないの…何時間でも観て(聞いて)られそう。観ながらもう一度観たいって思っちゃった。
大林版『異人たちとの夏』では、あちら側とこちら側でゆらゆら揺れる白いカーテンが古典的亡霊映画らしくて良かったけど、今回は窓ガラス。より透明な隔たり、自分を映す鏡。あと途中までポール・メスカルの顔をちゃんと見せない微妙な構図で撮ってて、見えるけど届かないってアプローチの亡霊感がいい。
イラストレーター。得意ジャンルは映画とスポーツ。赤悪魔者。