https://www.youtube.com/watch?si=CZQid4TTn66ojDv9&v=6oWVOkTSb70&feature=youtu.be
コメント欄に「最悪のラーメンズすぎる」とありましたが、まさしく昔の小林賢太郎的な悪意が盛り込まれてる、どころかもっと明確に隠喩になってない隠喩で笑ってしまいました
04:50あたりからの千代園さんが台詞を言ってる光景がイカれててめちゃくちゃ面白かったです
例えば、これがお互いの構成要素を反転させて、
アイドルオタク→(エロを伴う実存的なエンタメだと)セクシー女優オタクとかになるのだろうし、
エロゲオタク→(エロを脱臭した二次元的なコンテンツだと)恋愛シミュレーションゲームオタクとかになるわけで、
どちらもニッチさが強まって(現に千原ジュニアさんはときめきメモリアルを知らなかった)ここまでポップ層に到達するようなバランスにならないと思います
そこが絶妙だし、逆を言えばこの似た2つのジャンルは分離させて漫才コンビに施してしまう事も出来るほど発酵しているという事だと思います
(例えばこれを女性コンビに変換させて、男性アイドルオタクと、BL漫画オタクのコンビを想像するのは難しくないほどにパッケージングとして完成されてる)
なにより2人が嗜好している推し活的な行為を伴うコンテンツ、に課金していると発信する事で一回転して推される側である芸人として売れてしまうというビジネスの立脚は、大袈裟な事を言えば第三次産業での資本主義の構造を偶発的にハックしてる感があって面白いです
https://www.youtube.com/watch?si=WMsSsTGbxfidPXyU&v=ceXd7MTqjb8&feature=youtu.be
カラタチって初見だと前田さんのアイドルオタクキャラが先行しててそれが主軸のコンビだと認識しちゃいがちですが、大山さんのエロゲオタクという要素が隠れ家的に一番肝の部分になってて面白いです
これ以上の知名度と人気を獲得してゆくと、「これの何が面白いんだ?」って本気で理解が出来ない人も目立ってくると思うんです。
(もちろん街裏さんはそれを見越して調整してゆくであろう事は前提として…)
それは別に、お笑い芸人が国民的になってゆくにつれ、比例して大きくなる反対派運動みたいなものであるので、自然の摂理と言えばそういうものだとも感じます(その上で面白さに正解がない事も踏まえて)
ただ、同時にその「これの何が面白いんだ?」という感触も含めて、街裏ぴんくの面白さは出来上がっているとも感じるのです。
「ウソ漫談」は、もはや嘘か現実か、ボケかツッコミか、という二元論をとっくに越えていて、最小単位で伝統芸能化している、事そのものが、めちゃくちゃ面白い、という状態になっていると思う。
「フレーズの大喜利性」も「描写のナンセンス度合い」も「展開のサンプリング」も「破綻のパターン」も「キャラクター造形」も「メタとファンタジーのバランス」も、全部ニュアンス芸。「なにがおもしろいん?」って潜在意識レベルでなるから、めちゃくちゃ面白いんです。
吉住のネタには、世間のパースペクティブからズレてしまった人の情熱を、アイロニカルな形で描こうとするものが多いと思う。で、そういうズレへの視線は、愛を込めたものにも差別的なものにも、どちらにも結実し得る。吉住自身がそういうズレに対する強い共感を持ってもいるのだろうし、同時にそういうズレに対する自己嫌悪的な苛立ちを抱えてもいるのだろう(だからアイロニーが必要になる)。
しかしあのデモネタは、やっぱり差別的な視線の方ばかりが前景化してしまっていた気がする。「そのキャラクターが世間からどうズレているのか」が、そもそもネタの土台において上手く対象化できていない。それでは、「世間からズレること」がむしろ生むそのキャラクターの魅力を、ひいては「世間からズレること」そのものの面白さを、笑いのなかで引き出すことはできない(例えば空気階段の「火事」は、そういう角度を持った素晴らしいネタだと自分は思っている)。
そしてこうした差別的な視線=線引きそのものは、市民社会を生きる我々の誰もが、不可避的に抱えざるを得ないものでもある。そのことに対する反省が生む無限の自己否定ループも、すぐそこに口を開けて待っている。
吉住のデモネタ、リベラル左派的なものと極左的なものが表現のなかでごっちゃになっており、反体制というモチーフの扱い方自体が幼稚で粗雑なのが厳しい。やりたいなら茶化そうが批判しようが別に自由だとは思うけど、対象をきちんと把握できていないまま「ネタ化」してしまう狭さが、どうにも辛い。自己目的化したアイロニーというか。サブカルのダメな部分が出てしまっている。
ほとんどの記事に目次を付けたので少し読みやすくなっていると思います ぜひ
https://note.com/shi_ryoku/m/m8c8de8cb2f02