カロリー制限と有酸素運動との組み合わせは経験上、てきめんに効く。手に入る食料に制約の多い南洋島嶼生活から離れ、野菜主体、油脂控えめにして、あるくようにしただけで25kgは減ったかも。カロリー制限が優先、有酸素運動がその次か。
何かを志してカネを貯めるため自衛隊の士になる人は、極限まで支出を抑え、士の任期満了金も得て、そこそこ貯めるそうだが、そこを狙う詐欺師もいるらしく、飲食店等の開業の相談に乗るといってカネを騙しとる悪党に知人がやられたという話を聞いた。悪党は逮捕されたそうだが、カネはもどらない。諸行無常だ。
猫、湯たんぽを入れた巣がすっかり定位置になってしまった。布団には明け方にしか来なくなってしまいさびしい。
風除室で深呼吸して、仕事のことは家に持ち込まないための儀式をして、それでも家の中でポップアップしてきたときは「家の中に外のことを招き入れるな」「配偶者の前で、脳内で第三者と会うな」と念じて振り払ってもいる。儀式は大切だ。
気がついたら瞬く間に無になってる産業もあるし、気がついたら一気にゴーストタウンになる土地もないとも限らない、か。
斜陽産業でも、最後まで踏みとどまればか細くとも根強い需要を一手に引き受ける残存者利益を得ることもできる。滅びゆく田舎でも、すぐに雑木林や荒れ地にもどるわけではないので、ある程度の期間は生き延びる目もある。その期間が自分の寿命より長い保証もないが。
このまま人口減が急速に進むと、経済活動もさることながら、行政機構が果たしてどの程度機能していられるのかいられないのかは、わりと見物だと思ってる。笑い事ではないが、見物ではある。
語学だけはやらねばならぬ。役に立つか立たぬかはわからないが、費用をかけなくてもある程度はできるし、いざとなれば余所へ移動できるぐらいの気持ちにはなれるし、そもそも語学はスポーツなので健康によい。よいことしかない。
田舎の中でも、そこから先、どこにいけるわけでもないどん詰まりの土地は、経済政策がむずかしいし、東京さえ人口減に転じるのが確実という有り様では閉塞感は強い。漫画『風の谷のナウシカ』で描かれる、人口減の中、さらに災厄が訪れ、人々が資源の最適配分を試みるのでもなく奪い合いより破滅的になるが、その中でもまあやっていくしかない、という心境にもなる。まあ末期戦であっても、いよいよ本当に滅びる前に先手を打って自滅することもないのではある。
地震で巣から飛び出したてきた猫が、私のふとんに飛び乗ってきた。
高校時代から足で探した『Gun誌』のバックナンバー、近年ようやくコンプリートしたが、いまのほどほどの暮らしだからなんとか隙間時間に読んだりできている。死ぬまでになんとか1周はできそう。これも学部卒で就職がうまくいっていたら、所得やプライドや納得度の面では良好であっとしても、激務でとても積んでる本など読むこともできずに死んだかもしれないので、まあトータルでは今ぐらいでよかったのかも。少なくとも本は少しは読めている。
ただ、配偶者は年の差婚当事者なので、私が死んだ後の暮らしの立て方については常に脳裏にあるっぽい。私もなるべく長生きして、かつ、長く所得を得なければとは思っているが、思い通りにいく保証はないので、コンティンジェンシープランは必要だ。
配偶者は、私について、旦那さんが定職についててうらやましいというようなことを言われたそうだが、羨望のハードルが。いや私だって、数年前は前科者刺青者ばかりの胡散臭い渡世にいたし、もっと前は院生や資格試験受験生という口実ででたらめに暮らしていたので、いまの方が擬態の気がしてならないが。
去年の2月末あたりからしばらくは、かなり憔悴し、体重は1週間で50kg台前半まで落ち込み、配偶者とかわいい雑貨をみても微笑みを浮かべて同意しつつもすべてが灰燼に帰す図しか見えず、電子書籍で漫画『ハイスクール！奇面組』みたいな罪がなく懐かしい漫画を床についてからしばらく読んで心を落ち着けないと寝ることもできなかった。
革命で物事を変えられる渡世ではない。もちろん個人レベルの有形力でも。フィクションにするなら完全殲滅以外に絵になる解決方法、なかなかむずかしそう。
卑近なレベルでも、問題のある人間の指弾に対して徒に相手と「話をしろ」というのは、他者を許せ、問題を看過しろ、忍耐して現状を追認しろ、しないやつは知性に欠け人格に劣るクズだという意味で使用されるケースがままあるのではあるが、そのとき相手を鉄拳で打ち倒したところで溜飲が下がり、怒りの深さを知らしめ、問題の大きさを認識させはしても、別に何も変わらない気はする。たぶんより悪くなる。
「話せばわかる」と対話を求める人間を銃火で撃ち倒すのは、おそらく法的にも道義的にも悪行なのだろうけれど、しかし対話をしたところで何も変えず、変えられず、変えないことにより利益を得ており、その利益は他者を搾取収奪する構造性に根ざしている場合は、対話と称する茶番につきあうことに現状維持、現状追認以上の意味はあるのかとも思わなくもない。
Сытый голодному не товарищ.
2022年 12月 に登録
