「この“令和”には、人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められております」(*1)。川崎殺傷事件は内閣総理大臣・安倍晋三がそう説明した新元号に改められて間もなく発生した無差別殺人だというだけでなく、「8050問題」を始めとする、前元号=平成の間、先送りにされてきた問題を露呈させたこともあって、新たな時代の課題を象徴する事件として盛んに議論された。しかし、犯人が自死したため早々と迷宮入りし、また世間では日々起こる陰惨な事件によって印象が薄れつつあるのかもしれない。それでも、こうして歩道に背を向けて目を閉じると、背後からいきなり刺された被害者の恐怖がありありと感じられるのだ。事件の真相を究明するという形での供養がなされる日はくるのだろうか。(上記引用)
あと、やっぱりインターネットの影響は大いにあるのだろうな。私のような年寄りには、90年代中〜後半のそれ以前、それ以後の世界が全く変わったような爆発的に広がった時期を覚えているけど、それももう30年前だし。使い出す年齢を考えれば今の40代前半より若い世代の人たちは物心ついた時には常時接続社会がほぼ完成していたことを思うと8050問題とそれ以降の世代との断絶の問題というのもあるのかなと思う(だから年寄りは殺せと言えてしまうような)。