Threadsでの話。
コメの価格が高いと言ったときに、農家の苦労を考えてほしいとの意見があった。それは一理ある。
一方、ガソリン価格をリットル250円にしようと提案した時、それだけ高くなれば生活していけないとの投稿が100以上もついた。
ここでマタイの福音書7:3を想起しよう。他人の目のおがくずはすぐ気づくのに、自分の目にある梁には気づかないとの聖句だ。コメ10kg5,000円も、ガソリン1リットル250円も、高いものは高い。ガソリンにしてもコメにしても、どちらも消費者も切実なら消費者以外も切実だ。誰の目にも梁があるのにそのことには気づかない。にもかかわらず他人の目にあるおがくずにはすぐ気づく。人間とはそういう生き物のようだ。あれこれ批判をする前に、ちょっと一呼吸して、そのひとにも切実な事情があるのではないか、それも自分と同じくらいに切実な事情がと考えることが必要だ。
https://www.bible.com/ja/bible/1819/MAT.7.3
医療事務の仕事をしている方が、何とか診療枠を空けても「その時間にはバスがないから」と断られる、急ぎと言うならタクシー代くらい妥協してほしい、と投稿していた。わたしはこの発言の問題点に気づかなかった不明を恥じる。つまり、タクシーがなかなかみつからないのだ。急病でタクシー会社数社に電話しても「その方面にはタクシーがいません」と断られた実例を耳にした。今日、わたしも実際にタクシーを呼ぼうと試みたが、何度試みてもタクシーが来るまでに30分以上かかるとの結果だった。それも駅にかなり近い地域で。呼べば10分くらいでタクシーが来るなんてのは古き良き時代の話で、路線バスを待つ以上にタクシーを呼ぶのに時間がかかる場合もある。それでも、あなたは、診療枠に合わせてタクシーで来てほしいと気軽に言いますか?
わたしが共産党を今一つ好きになれないのはつまりこういうこと。部落問題へのあまりにも冷淡な態度も教条的なイデオロギー優先で人間を見ないこういう姿勢から出てくる。
https://kamiyatakayuki.hatenadiary.jp/entry/2024/08/16/161547
第2回妊娠・出産・産後における妊産婦等の支援策等に関する検討会にて日本産婦人科医会が提出した資料「「正常分娩」の保険化に対する日本産婦人科医会の考え方」に「産科施設の工夫は「フランス料理」、「お祝い膳」、「エステ」のみではなく、健康な病気でない産婦にふさわしい病室環境を提供している」とある。保険適用がなされた場合の診療報酬ではこのようなアメニティを提供することは不可能である、よって保険適用には反対であるとの意見。しかしですね、かつて日本医師会の「日医NEWS」に投稿された長谷川功さんに言わせれば「医院の豪奢な建物と,ディナー,エステ等は,妊婦から分娩の怖さを覆い隠しているかも知れない.分娩が本来危険なものであり,産婦人科医の努力などでここまで安全になった事実が国民に理解されない限り,産科の医療訴訟は増え続ける」との意見を述べている。そして「分娩の怖さの本質は,普通と思われた分娩が突然豹変し,大出血や胎児の状態悪化が起こるところにある」と。もっともな意見で、そのことを勘案したら産科分娩施設の集約化は絶対に必要だ。当時の「日医NEWS」へのリンクを張っておく。
https://web.archive.org/web/20101218114809/http://med.or.jp/nichinews/n180820q.html
インスタンス引っ越しました。
学校に関するうらみつらみは結構あって、割と頻繁に書くかもしれない。