これは、今年の2月の河北新報の記事なのですが、処理水放出についての福島県の会議の議事録公開請求をした顛末についても記されています。
県が非開示決定をして真っ黒の黒塗り議事録を出してきたことを不服として、公開審査請求を審査会に請求したところ、県が一転、開示してきた、という経緯です。
傑作なのは、福島県の担当者が審査請求した記者に電話をかけてきて、「開示するから、審査を取り下げてくれないか」と頼んできたと書かれているところです。
なぜそんなことをしたのか。一度非開示としたものが、審査会でひっくり返されると、県庁のメンツが潰れるからです。
審査会でひっくり返される前に、裏で手を打つから、うちのメンツがつぶれないように審査請求を取り下げてね、と新聞社に頼んでいるところに唖然としますが、福島民報やNHK福島をはじめとする福島県内のメディアでは、これが通用しているから、警戒心なく河北新報の記者にも頼んだということだと思います。
記者の情報公開請求に黒塗り議事録「不開示」から一転、全面開示した福島県…なぜ?<処理水海洋放出あす半年>
https://kahoku.news/articles/20240222khn000040.html
私は、福島県庁が、普通の、一般的な感覚で考える他の役所が行うような、行政の常識に則った判断基準で動いている役所だとは思えなくなっています。
メガソーラーの件も、行政マンとしての常識的な判断が残っている出先機関の職員が、まっとうな仕事をしようとしたところを、メンツ第一カルチャーに染まりきっている本庁職員が、ひっくり返したのだろう、と見ています。