仕事でしばらく先進国に行ってたんだけど、どこに行ってもveganメニューやplant-basedな食材があって、食事には一切困らなかった。てか、ど田舎のスーパーでもvegan対応の食事パックやお菓子がいくらでもあるし、フェイクミートやプラントベースなヨーグルトやチーズも大量にあるし、レストランも多くの場合はメニューにグルテンフリーかベジタリアンかveganか書いてあるし、もしなくても言えばさっと対応してくれるし、そのへんのコンビニでもveganアイスやお菓子売ってるし、ふらっと入ったバーにveganバーガーがあったりするし、グローバルバーガーチェーンにも普通にveganバーガーあるし、中華料理食べに行ったらvegan点心とveganチャーハン激うまだったし、空港でもプラントベースなオプションがありすぎて迷うぐらいだったし、しかもどれもうまくて食いすぎて太った。
国内の出張に行くと、コンビニの塩おにぎりですら、なんちゃらエキスとか入ってて食えなかったり、ドレッシング抜きのサラダぐらいしか選択肢がないことが多いのとは大違い。
海外進出したラーメン屋や、カルビーみたいに海外展開してる企業も、海外向けにはちゃんとvegan対応商品をラインアップに加えてちゃっかりVマークつけてたりするし。
単身者向けに作られてない、というか、ほとんどの人が、家族に依存して生きてる自分が当たり前過ぎて、単身者に何かレッテル貼ってんのよねたぶん。
ある野党政党に所属する議員が登壇する講演があり誘われて行ってきた。
子どものいない自分のような人間には居心地すこぶる悪い集まりだった。
質疑応答では政党やその議員を激励し称える発言ばかりで、こういう集まりはこういうものなのだろうとぼんやりとしていた。
そんな中で挙手で当てられた自分と同じ就職氷河期世代と思しき男性が
「あの…(しばし沈黙)…」
と発言をし始めた。
涙を堪えているのか感極まっている様子に『また取り巻きか…』と下を向いたら
「あのですね、お話聞いてますとですね、もう、若者と子どもがいる世帯だけで自治体政治したらよくないですか?自分らみたいな中高年で独身で子どもいないとか、結婚してても子どもいないとかそういう人の話聞く気ないじゃないですか(涙声)。納税しているのに悔しいですよ。あんな言われ方して、それに会場が拍手して。僕ら子どもいなくても生活するのにいっぱいいっぱいですよ。政治ってなんですか?あなたの役目はなんなんですか?皆さんにとって我々のような子どもがいない世帯ってどういうものですか?」
会場がザワっとした。
議員はご飯論法に逃げ、答えなかった。
私の鞄には住民税の納付書が入っていた。別に自分が住んでいる自治体ではないが、それでも今日は支払う気になれなかった。