今年の『24時間テレビ』の視聴率も例年並みだったそうなので、この番組はこれからも続くのでしょうが、ならば、46年前に放送された第1回という「原点」を改めて見直すべきではないでしょうか(当時の映像はYouTubeで見ることができる)。この時に大橋巨泉が言っていた「僕が言いたいのは、福田(赳夫)総理大臣を始め、政府の方、全政治家の方に、本来はあなた方がやることだと思うんです」という言葉は、今なお生き続けている問題提起だと思うのです。
朝日新聞は左翼でけしからん新聞だと一部では認識されているわけですが、左翼なのではなく単に愚劣なのではないかと思えることがわりとあり、おそらく左派である私としては迷惑に感じます。
もっと迷惑なのは、朝日新聞が右派的な立場を取っていてもネット右派の人は「朝日新聞がこう言うのか。では我々はもっと右派的な立場を取らなくてはならない」と考えているのではないかということです。
ここでも繰り返し批判している山口二郎氏が「立憲民主党の代表選挙について、リベラル派市民が野田さんを嫌悪する事情も分かるけど、今の日本でリベラル派は少数でしかないことを理解すべき。そのうえで、政権交代を起こすために中道保守と提携するか、尖ったことを言い続けるリベラルでいたいかを選択すべき」と言っている。
これぞ「ザ・エキセン」という所だろう。その意味ではご本人「尖ってはいる」。
そもそも山口二郎は小選挙区制の「改革派」論客として旗を振ったわけだから、そもそも公論で説教できる、ということがおかしい。
それはそれとして、現在の東大・京大の政治学者は頭から「左派」を排除して思考するように訓練されているから、「リベラルは少数」という安直な結論に到達する。
実際、現在政治学で「左派」と見られるとまず大学のポストはない。
しかし、現実の政治では人口の大多数がこの30年で生活水準が大幅に低下。現在、物価上昇でついに限界に直面し、漠然としてであはあれ「世直し」願望は渦巻いている。
であるから、大企業と富裕層に負担を求める「リベラル左派」を結集できれば、むしろ「多数」になる。
これをさせまいとして永田町、マスコミ、提灯学者、メディア文化人が、何が何でもリベラルと左派を分断せんと言う所だろう。