確かこれだ。
本を読むのが好きな地方の高校生が、受験前といった現実とも葛藤しつつ、物語に入り込んで「読む」ことを図像化した漫画。高校生特有の?思想的ナイーブさや自らの成長と読書体験がリンクしているところが良い。

作中に出てくる(おそらく主人公が読書から感化された)言葉に「ほめられたらいかれ よろこんだらはじろ」 というのがあって、妙に記憶に残っている。また読み直して咀嚼しよう。

で、問題の場面。主人公の読んでるのがフランス文学なので、彼女の脳内会議もおそらく当時の革命思想?と繋げて展開している様子。少なくとも最近の現実の話題よりずっと高尚なようだ…。
なので、現実の例の議論にはあまり関係しないかも。まあ、単にこれを連想しましたよ、ってことで。

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そうそう。他の問題と比べて老若男女というか、層が厚い気がした。
しかもどこからその自信が湧いてくるのか?ってくらい堂々としている。彼らの背景にある思想•理屈はなんて呼べばいいんだろう。通俗道徳??大枠としては新自由主義(?)の一環なんだろうか。

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去年の3月から丸1年かけて、やっっと「現代美術史(山本浩貴、中公新書)」を読み終えた。全体的な感想は後日。
途中からメモ取りながら読んだので、その読み方で前半も読み返したい気分だ。

最終章最終節の話題もまた知らない話題ばかりで興味深かった。日本の戦争画に関する内容なんだけど、…
•1939年、陸軍美術協会主催(朝日新聞社共催)で「第一回聖戦美術展」という展覧会があり、逼迫した社会状況にも関わらず大盛況だったらしい
•「銃後の守り」という概念。当時の女性知識人や画家にはその概念のもと、戦争を女性の社会的地位向上の機会と捉える人もいたらしい。
•1943年にに画家の長谷川春子を委員長として「女流美術家奉公隊」が組織され、「大東亜戦皇国婦女皆働之図」という大作が共同で描かれた。この話はTwitterでも見たな
…心のざわつくような新知識たち。機会があったら別書でもっと掘り下げたい。
(画像はAmazon より)

最新号の美術手帖をパラパラと眺めている。特集外のページ、原田真千子さんによる現代のランドアートに関する論考が面白い。ランドアートは好きなジャンルの1つで、7,80年代で終わった(環境的なインスタレーションとかに展開していった)と認識していた。なるほど先住民文化とつながって展開されてるのね…当時の作品がよくアメリカ内陸に置かれたという地理的な要因も大きいだろうけど、言われてみれば親和性が高い。全盛期と現代の中間、70年代〜2000年代あたりはどうなってたのか気になる。マイケル•ハイザーによる50年かけて完成した新作もいつかオンサイトで体験してみたいな。
で、表紙にもある特集のブラック•アートについては、定義の難しさ(単に肌の色で規定されるわけではない)の時点で読むのに骨折りそうな予感がする。「Twitterで見たあの作家はどうなんかな」とか浮かんだけど、そういうのも無意識の偏見に由来する発想かもしれないと考えると、作家性を深く理解せずに軽い気持ちで名前を挙げるのは憚られるな。

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