SOLDIER LOVEのこと
SOLDIER LOVEの件でわたしがTHE RAMPAGEチームに期待したのは「一度リリースされてしまった差替え前の『SOLDIER LOVE』の歌詞が差別の扇動として機能し、実際に東南アジア・太平洋諸島にルーツを持つファンダムへのヘイトが起きてしまったこと」への真摯な対応だったのだけど、少なくともアルバムリリースの今に至るまでそこへの言及がない時点で、「(意図はなかったとしても)すでに起きてしまったこと」に対して向き合えていないな、と感じる。
差し替えられた当該歌詞部分は、リリース当初、それこそ最初の批判の時点で差し替えられたのなら及第点だったろうなと見受けられるけれど、実際のヘイトが起きてしまった以上、その時点からは単に歌詞を差し替えるだけの対応では足りなくなってしまったと思う。
いまのTHE RAMPAGEひいてはLDHが「アジア/世界への進出」を口にするたびにわたしの脳裏に「厚顔無恥」という言葉が過るし、批判的思考の見えない現状追認の姿勢はダサいと感じてしまうので、追いかけたいとは思わない。
ただ帝国主義と植民地主義に反対し、反レイシズム・反差別を掲げてくれたら考え直せるかもしれないけど、「もう遅すぎる」と思ってしまう可能性も否定できないな。
https://music.apple.com/jp/album/evangeline/307504948?i=307504997
ちなみにアルバム『ガールフレンド』ならおれはこの曲が好きだ、Evangeline
マシュー・スウィートのガールフレンドを歌う吉高志音さんのこと考えたらいてもたってもいられなくなってきた、観たいぞ
移住連さんから声明が出たにゃん!!
【声明】永住者に対する新たな在留資格取消制度の導入に反対する声明
…現在でも、1年を超す実刑を受けたときなどは永住権を失うが、新たな取り消し制度は段違いに厳しさが増す。税のほか、年金などの社会保険料を納めない場合、懲役1年以下の刑罰法令に違反した場合も対象にする方向だ。
長く日本に暮らして生活の基盤を築いた外国人の永住権を奪うことは、大きな不利益をもたらす。法に触れることを一切許容しないかのように、いちいちを永住の在留資格と結びつけ、ことさら厳しい措置を取るのは、法の下の平等に反する差別である。
税や社会保険料の未納は、それぞれの制度の枠内で、差し押さえなど必要な対応をすれば済む。懲役1年以下の刑罰で永住権を剥奪することも明らかに過重だ。「適正化」を名目にした永住許可制度の改定は認められない。…
…憲法や国際人権規約に明記された基本的な権利が保障されない、ゆがんだ構造が温存されている。外国人を使い捨ての労働力として扱い、永住させまいとする政策を政府はいつまで続けるつもりなのか。国会の法案審議で厳しく問いたださなければならない。
〈社説〉永住権取り消し 法の下の平等に反する|信濃毎日新聞デジタル 信州・長野県のニュースサイト https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2024020800170
永住権取り消し法案って、永住権の取り消しだけが目的じゃないよね。これは、日本政府がモロに吹いてる「外国人は税金を払ってねえぞ!」というデマの犬笛。入管が書類を揃えて一人一人強制送還するよりも合理的に、日本人の「外国人が税金を払わないから自分達の生活が苦しくなった」という憤りを煽ってハラスメントを増加&過激化させ、自主的に日本を出ていくように仕掛けてる。コレはトランプのプレイブックそのままだし、ナチスもニュルンベルク法以前にユダヤ人が自ら移住を選択する状況を作った。関東震災朝鮮人虐殺の「記録は無い」と言い張る奴らが、着々と無かった虐殺を起こした状況を再現している。
私達がこうやってハシュタグ抗議やパブコメを送ってるのと同時に、ネットで「外国人は税金を払ってねえぞ!」の犬笛を増幅してる奴らも居る。そのデマが定着する前に、私達は身近な人々から初めて、色んな人達と直接話し合って、この裏金脱税政治家らが吹いている犬笛への免疫を広めないといけないんじゃないかと思う。この法案で煽られるハラスメントや暴力を、ネット上だけじゃなくリアルの世界の行動で食い止める義務がある。
もうColaboの件でこういう場合のハラスメントのプレイブックが成立して、それが効果的だと証明されてしまった。不正の疑いを広めて、いかにもその「不正」が事実の様に振る舞ってハラスメントを正当化すれば、メディアがそれを裏付け無しで取り上げて、リアルの世界の「事実」にしてしまう。結局Colaboはクリアされたけれど、ネットタトゥーとして、無かった「不正」がずっと付きまとう結果となった。その過程で「スマホを買えるのに支援を受けてる」みたいなチクチク批判のお手本も出来上がってる。このプレイブックをそのまま外国籍の人々にあてがう口実を、日本政府が丁寧にラッピングしてリボンをかけて排除主義的な日本社会に渡した…それが永住権取り消し法案というものだと思う。
人権は誰もが持つ基本的で必要不可欠な不可侵の権利であって、義務を果たさなければ認められないものではない。国家の恣意的な排除に反対する。
#永住権取り消し法案提出に反対します
エリア・スレイマンの『天国にちがいない』はU-NEXTに入ってます。https://video.unext.jp/title/SID0057313
こちらの作品は毎日新聞インタビューがかなり踏み込んだ内容になってて良いです。https://mainichi.jp/articles/20210125/k00/00m/040/144000c
成人済みおたくでクィアのアナキスト(they/them)/映画と音楽/トランス差別とあらゆる差別に反対