仕事忙しいし息抜きに暴力的な映画でも観るかー,ということで『cloud』観ました。
ムズムズするような陰気な空気から急に日本ってこんなに銃社会だったっけ,と思ったらメフィストよろしくやたら手助けする兄ちゃんが活躍して地獄めぐり状態で笑ってしまう。
空の色とか石井輝夫チックな地獄風になるし。
どんより暗いファンタジーでした。(誉めてる)
『ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ』観ました。
色々な選択肢を選んだ方と選ばなかった方を対にして描ききった良作でした、と言うか理屈抜きに面白かった。テイストは毎回変わるけど一番ヒリヒリした感じかな。
池松壮亮は『ぼくのお日さま』の500倍くらい動いてました。そして『シン・仮面ライダー』でえらい目にあったことから解脱できたと思います。
うーむ、また観に行ってしまった『機動警察パトレイバー 劇場版』。やはり映画館で観る幸せ。
何となくFilmarks見てると「ウィルスによるコンピュータの暴走など未来を予言する先見性」とかの評価があって、どうも1980年代にはコンピュータウィルスは無かったものと思われてるらしい。地上げで街並みが侵食されていく状況とかと併せてこの時代そのものを象徴してる話なんだけどね。
光る犬の首輪はよく見るけど,ついにそれを子供に持たせて散歩してる親子を目撃した。
『映画検閲』観ました。
ビデオソフトの台頭への保守世論を背景とする検閲強化や差別的な時代を描き、また現在まで通じる一見無害な映画の裏側に潜む抑圧状況まで盛り込む…て硬い感想は横に置いて、「イギリス映画ってこの手の話になると自動的に『未来世紀ブラジル』をひねったみたいなのになるんだなぁ」と思ってたら、急に何の捻りもない斧持った女性像が口を貫くバカ展開で爆笑を堪えてヒクヒクすることに。その後の暴走も楽しくメタフィクションオチまで真面目な人からバカ映画好きを含めて広くカバーする良作でした。映画からは外れるけどホラーとかスプラッター映画への攻撃はイギリスに限らず日本でもあって(但し、道徳的批判レベルかな)先鋭化したのは宮崎事件からだったなぁ。それまではホラー雑誌もいくつか発行されてて本屋で隠れるように「VZONE」とか立ち読みしたのも今では牧歌的な記憶ですね。
『侍タイムスリッパー』観ました。(以下ネタバレ含み)
「またオーソドックスな作りの映画やなあ。」と思いながら観てたら"徳川幕府後140年"とかみんなガラケー使ってるところでようやく20年ほど前の設定であることに気がつく。そうか,時代劇の連続TVドラマがまだ少ないながら残っている年代に合わせ込んでるのか,と思った途端,なんか泪目状態に。
話も殺陣もそれまでとコントラストが濃く重くなる終盤は,心地よく引き込まれて本当に良かったと思います。
ちなみに撮影に真剣を使うという展開は,私が高校生の頃でも撮影中の死亡事故で問題になった作品もあったしもっと前なら『切腹』なんかも真剣使用で有名なので"あるかもしれない範囲の無茶設定"としてサラッと受け取ってしまいましたが,今現在ではあまりに荒唐無稽なコメディー設定として見たりピンとこなかったり,てことになるんでしょうか。実際どうなのか知りたいところではありますね。
千葉日報の「『福田村事件』史実と異なる映画に憤慨」という記事。既に色々と紹介されているけど,記者は映画観た上で記事を書いているのか疑問がよぎる内容と思う。去年観た記憶で薄れてるところはあるけど,映画が局地的な暴走ではなく複合的に差別意識が層をなしていることを背景としているのは誤読のしようがないし,他にも見落としているのではないかと思う点がある。史実は史実で受け止めなければならないことは当然であるし,映画(しかもドキュメンタリーではない)をどう見るか,どのような感想を持つかというのも当然ながら自由。けど,報道がこの内容で良いのか?
"それはまったく異なる、独自のアイデンティティを持つ作品になるでしょう"
そりゃあ,先のDUNE2の終わり方じゃ原作に戻しようが無いし,今日日の映画に不向きなパートしか残ってないからねぇ。無理せず終わりにした方が良いですよ。
だいたい地下のことやってる技術屋