美術展「テート美術館展 光 ― ターナー、印象派から現代へ」(@国立新美術館)も行ったのだ。1番好きだったのはゲルハルト・リヒターの作品。先にソール・ライター(写真家)の方の美術展を見ていたから、この作品の雨に濡れた地面のような絵にグッときてしまった。近くで見るとハケで引き伸ばしたような筆跡がよく分かる。最近になって美術展に少しずつ足を運ぶようになったけれど、制作者を含めた、作品を見た人の心が存在しないと作品はアートとして機能しないんだなぁと感じられる美術展で良かったです。
私はキャンバスに向かう作者の佇まいや存在を感じられる作品が好きだな。作品を作ることは基本的に孤独なのに、作品は常に誰かに向けられているという、メッセージがあるのが好き
美術展「ソール・ライターの原点 ニューヨークの色(@渋谷ヒカリエ9F)に行ってきたよ。
ソール・ライターが歩んだ人生と現像技術の進歩を共に展示しているのが面白かった。最後のカラースライドも良くて我を忘れて没頭した。
ただ、彼の商業写真(ファッション写真)を、彼自身の色彩感覚の1つとして展示しているような感じはちょっとだけミスリードなような気がする(ファッションの写真はスタイリスト、ヘアメイク、デザイナー、編集、カメラマンなどによる複合作品だと捉えるべきだと思う)。
逆にストリートスナップは、人の生の、二度と訪れない、消えゆく愛おしい一瞬を捉える彼のセンスがよくわかって素晴らしい。ファッション写真でもストリートスナップでも、覗き見や鏡越しに撮る遊び心、撮影される側のふとした瞬間を捉える彼の眼差しは茶目っ気と愛情を感じられて良かったです。8/23(水)までやってるよー
イキウメによる舞台「人魂を届けに」(ABCホール)を観た。ここ数年の社会問題総ざらいのような物語で、イキウメにしてはかなり直接的な表現が多く、彼らの得意な「現実×SF」の面白さが今回あまりなかった気がする。
ややお説教くさく、見ていて正直「知ってるよ」と思った。公文書の改竄も、死刑制度が続いていることも、群衆雪崩も、性的マイノリティへの扱いも我々はとうに知っている。そのものたちが「弱きもの(マイノリティ)」であり、街を追われて森に住み、その先には海しかなく、どこにも行けないと叫ぶのも、とうに「知ってるよ」と思った。ショッキングなトピックスを並べて散文的に散りばめてアッサリ終わらした印象。演劇として権力を批判し、声なき者の声を伝えるのであれば、もっと深掘りしてキャラクター達の人生を見せてほしかった。難しいね。
それじゃあ最近ハマっている番組の詳細でもしようかな。
Netflixの「フィジカル100」です!
消防士、警察官、軍人、ダンサーなど数々の筋肉自慢が100人集まって1位(賞金3億ウォン)を目指して戦う生き残りサバイバルです。
ぱっと見、脳筋というかバリバリの弱者冷遇なのかな…と思うかもしれませんが、逆に皆さんそれぞれの筋肉にリスペクトしていて戦って負けても相手とハグして称えて(周り人たちも拍手して健闘を称える)爽やかに終わるので楽しく見れます。
女性が男性を投げ飛ばしたり、チーム戦で最下位チームが上位チームを負かしたりして展開が読めない面白さがすごいんだぜ…!サバイバル系番組でよくあるドロドロも皆無です。
その中でも、最高齢参加者の男性格闘家がとても素敵で、自身が最高のパフォーマンスが出来てない個人の力量をきちんと把握していながら、チームメンバーのリーダーとしてまとめ上げる、メンタルリーダーとしてケアをする、相手を褒める、尊敬する、驕らない人物で、家族で「叔父貴…!」と勝手にあだ名をつけて応援しています。他の選手も魅力的な人ばかり(そしてアスリート特有の爽やかさとリスペクト社会)でオススメです。面白いよー!!!💪
焼き菓子DIVAです。エンタメも好き。