『ハント』の話
ハント本当にラストが好き。独裁的な大統領に反発して学生運動をするような「真っ当な」友人ができて、その友人の行方を心配して全然モグラの本来の仕事じゃない仕事をさせようとするユジョンを見て、なにやってんだこいつと思いながらも、こいつならもしかして北の工作員を抜けて、別の人生を歩めるかもしれないと託すパク・ピョンホの、悲しみと希望。ローグ・ワンと新たなる希望ですよ
グランツーリスモ、すっごくオーソドックスなつくりなんだけど、不思議に古臭くないというか、見たことあるもののなかに見たことなさが違和感なく同居してるというか。あまり作家性を感じないタイプの普通のアスリート映画に見える一方、この軽さは一貫して死が軽い世界を作ってきた人ならではなのかもしれないな、とちょっと思った。
今世界でいちばんの絆され担当になってるハーバーさんがかわいいのは当然として、オーランド・ブルームって私が若い頃はヘイデン・クリステンセンと並んで下手な俳優代表みたいな扱われ方してたけど、いやいやどうして良い中年俳優になっていて、実に素晴らしいと思いました。
私は車の映画はあまり得意ではなく(Rushもフォードフェラーリも良い映画だとは思うけど…みたいな感じ。shipにも熱心ではないしな…)今回もそこで引っかかるかなーと思ってたんだけど、全然大丈夫だった。「カーレースの映画」ではなく「グランツーリスモの映画」を追求する形にちゃんと構成されてるので。ということの必然として、ある意味企業PV的ともいえる(AIRも言われてたね)。しかし私はそのあたりの割り切りがすっきりしてるほうがずっと好きっぽい。
アジア系をフェチ的に消費する事に躊躇いが無い層が大量にいるだろうMortal Kombat で、このやり方は賢いなぁと思った。血みどろグチャグチャの人体破壊シーンを男女ともに何種類もしっかり出してるから、これで「ゴアが物足りない☹️」と感じても「え〜?つまりあなたが観たかったのはアジア系の身体がバラバラになるところですか〜?」と突っ込まれるから言えないもん。これを白人の監督が撮ったのは嬉しかった。撮影前にミレーナ役シシィ・ストリンガーが「MK9以前では、ミレーナはハイパーセクシャライズドに描かれてたけど、それについてどう考えてる?」と監督に質問したら「そんな性差別的で人種差別的なことはやらないよ」と即答したってエピソードを教えてくれたのも嬉しかった。彼女が何を心配してるのかマッコイド監督がすぐに理解して、心配ないと断言したことも、アジア系ではないシシィちゃんがそれを心配してくれたことも嬉しかったなぁ。
https://novastreamnetwork.com/movies/interview-sisi-stringer-mortal-kombat/
原爆とアジアンヘイトについて、もっといろいろ思うところあるんだけど、どっからどう説明すれば良いやら。「Barbenheimerミームで楽しんでいるracistどもは『はだしのゲン』を見てみろ!」という意見も正しいんだけど、「東/東南アジア系/日本人が、惨たらしく死んでくれる描写フェチ」の人口がそもそも多いので、アニメ版はだしのゲンの原爆投下シーンは元から普通に人気あるし、あれ観せても「…な、なんて恐ろしい…😢あってはならない…!」みたいな感想より「うっおおお〜!すっげぇ〜!グロ〜〜ッ笑笑😆」な方が多いんだよね。モータルコンバットのプレイヤーよりもFATALITY動画集観て満足する層のほうが多いみたいな感じで。だから映画『Mortal Kombat(2021)』では、アジア系も暴力的に死にはするんだけど、アジア系キャラを殺すのはアジア系のみ、かつアジア系キャラの遺体損壊描写は手緩く、グチャグチャになるのは他の人種が担当!っていう落とし前の付け方してきてて、感心したんだけど。
https://twitter.com/butaco2/status/1681696197797621760
You know when humans dress all nice like they’re penguins?🐧