エマ・ドナヒュー著『聖なる証』(原題 The Wonder)刊行されました!
https://www.oakla.com/話題の本/9784775530139
時代は1859年のアイルランド。舞台は、ジャガイモ飢饉のトラウマが色濃く残る泥炭地。
4か月間なにも食べていないのに健やかに生きる「奇跡」の少女アナ・オドネルと、彼女の「観察」を任された看護師リブ・ライトの物語。
うそか本当か。
宗教か科学か。
まったく正反対の二つのものが、いつのまにか同じに見えてくる。まったく正反対のふたりが、重なって見えてくる。
そして「名づける」ことの物語でもあります。
※著者エマ・ドナヒューはアイルランド出身、イングランドで博士号取得、カナダに移民したフェミニスト作家。アカデミー賞受賞映画『部屋』の原著者、脚本担当。
ぜひ手に取っていただきたい作品です。電子書籍もあります。
どうぞよろしくお願いいたします。
リチャード・アイオアディさんの『The Book That No One Wanted Read』(今までだれにも読まれたいと思われなかった本)という本を読んでるんだけどしょっぱなから「埃っぽい棚で忘れられてる本の気持ちがお前に分かるか! 分からんだろ! なぜならお前は本であったことが今まで一度もないんだからな!!」って怒られた。
来月刊行予定の訳書『聖なる証』表紙のデザインを営業編集担当から送っていただき、おおーっかっこいいと思っていた矢先、書店員さま限定のゲラ読みの感想第一号が届き、ああ伝わったんだな、よかったあと胸をなでおろしました。
ドナヒューは今作もいろいろな仕掛け、表記の工夫があり、すごく難しくて最後まで悩んだけど、少女アナと看護師リブの「生きること」、そして「生かすこと」への思いが届いたらうれしいです。
アイルランドの鳥や花もたくさん出てきます。
この作品は映画『聖なる証』の原作ですが、映画の共同脚本にドナヒューが加わっているにもかかわらず、内容がかなり違います。わたしは原作を訳した後に映画をみたので、「ぎょええええええ!!???」と言いながら鑑賞しました。
映画を観た人もぜひ、読んでみてください!
刊行日までまだ時間がありますが、お気に入りの書店でご予約いただけるとうれしいです。
どうぞよろしくお願いいたします。
『聖なる証』
著:エマ・ドナヒュー
訳:吉田育未
発売日:4月20日(木)頃より順次
マグノリアブックス/文庫
価格:1,320円
ISBN:9784775530139
出版社:オークラ出版