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リチャード・アイオアディさんの『The Book That No One Wanted Read』(今までだれにも読まれたいと思われなかった本)という本を読んでるんだけどしょっぱなから「埃っぽい棚で忘れられてる本の気持ちがお前に分かるか! 分からんだろ! なぜならお前は本であったことが今まで一度もないんだからな!!」って怒られた。

読了。「誰にも読まれなかった本」と読者である「あなた」が対話するスタイルの児童書。本を読むこと、書くこと、所有すること、本を読まずにいること、本についてただ考えるすごく短くて読みやすい作品です。
「本が伝えたいことが何か考えて読書するのはやめてくれ。君が好きなようにただ感じてほしい」と本が言うのですが、つかみどころがなくて、読者に寄り添うような作品だなと感じました。
リチャードアイオアディさんの皮肉がきいたユーモアがぴりり。イラストもふざけてて楽しかった。

語り手の「本」がすごいひねくれてて、自己肯定感が低く、めちゃめちゃ口が悪いのもよかった。

「本について書かれた、本のための、本によって書かれた本」でした。

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