こういうマッチョなことは言いたくはないが、そんなに本屋を増やしたいなら、無書店地域にも本屋の灯火を云々とか言うなら、貧困状態がデフォルトであるがゆえに本を読まない/読めないことにもなんら違和感を覚えることのない住人ばかりの、マジの無書店地域に出店してみろ、と思う。そこでシェア型本屋をやってみろ。そのような地域は、シェア棚に本を持っていくのも大変なところだよ。本を買う人もいない、シェア棚を借りる人も出てきやしない。そういう地域になると本を読む人でもAmazonユーザーだから、独立系書店なんて「品揃えの悪い不便な」本屋なんか見向きもされない。
これでは出版業界内における搾取構造を、より下部に向けてスライドさせただけに過ぎない。大雑把なくくりだけども、出版社や取次に搾取されている本屋が、今度はお客さんを搾取して生存をはかっていることになる。利益率が云々と「構造」の話をするのが好きなのに、自らその構造を強化してどうするのだ。