香月祥宏と杉江松恋の「これって、SF?」2023年12月号・その2で、『奏で手のヌフレツン』のヌフレツンをご紹介頂きました。〝誰でも読める酉島伝法〟との言葉を賜りました。
https://www.youtube.com/watch?v=e3-lPqOfmXg&t=879s
潜水鐘が好きなので(『前日島』とか。あれはまさに鐘でしたが)、潜水鐘で若い頃に亡くなった夫に会いに海底に向かう表題作から掴まれました。身体がしだいに石になっていくのを感じながら、いろいろな用事をこなしつつ最後の一日を過ごす「石の乙女たち」、巨人の肉体感覚に囚われだした少年が仲良しの少女と巨人の墓場で遊ぶひとときを描く「巨人の墓場」、別の時間を生きる精霊たちが家に住む人々の移り変わりを見守る「精霊たちの家」、浜辺に流れ着くガラクタの手触りや、祖母と孫のやりとりがいい「浜辺にて」、老人ホームでミセス・ティボリが持ち込んだ数々の瓶が見せる幻影「ミセス・ティボリ」等々、どれも印象的でした。最後の「語り部(ドロール・テラー)の物語」は、小説を書いている者として、胸にくるものが…。
【祝文庫化!】エリック・マコーマック 増田まもる訳『ミステリウム』文庫版(東京創元社)を、訳者の増田さんより頂きました。
寂れた炭鉱町で言葉がおかしくなって死んでいく奇病が発生し、関連もよく解らない奇妙な事件も次々と起きるなか、水を研究する謎の男や記者見習いなどのエピソードと共に、町の隠された歴史が露わになるようでいて余計に謎が増えていく――
訳者あとがきの他、『200X年文学の旅』の柴田元幸さんのエッセイが再録されています。内容にはまりすぎる装丁は、fragment(コラージュ:西山孝司 装幀:柳川貴代)12月22日頃発売
『創元SF文庫総解説』(東京創元社)の見本を頂きました。〈Web東京創元社マガジン〉に分載された記事に書き下ろしを加えた約800冊のレビュー、草創期の秘話や装幀についての対談、創元SF文庫史概説、SF文庫以外のSF作品――などを収録した単行本です。やはり総解説本は楽しい。
カレル・チャペック『山椒魚戦争』、J・G・バラード『殺す』、石川宗生『半分世界』の三作を担当しました。
『ユリイカ』1月号「panpanya特集」に、panpanya作品についてエッセイを書いています。2023年12月26日頃発売。
http://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=3880&status=published
エアロバイク上でないと本が読めなくなってきた…
冬木糸一さんの「基本読書」で、『奏で手のヌフレツン』を紹介いただきました。
https://huyukiitoichi.hatenadiary.jp/entry/2023/12/13/080000
牧眞司さんに『奏で手のヌフレツン』を紹介いただきました。
web本の雑誌【今週はこれを読め! SF編】死にいく太陽、苦痛に満ちた世界〜酉島伝法『奏で手のヌフレツン』
https://www.webdoku.jp/newshz/maki/2023/12/12/120624.html
【今週はこれを読め! SF編】死にいく太陽、苦痛に満ちた世界〜酉島伝法『奏で手のヌフレツン』
https://www.webdoku.jp/newshz/maki/2023/12/12/120624.html
#webdoku
とりしまです。Dempow Torishima 絵と小説をかきます。最新刊は長編『奏で手のヌフレツン』。著書に『皆勤の徒』(英訳版、仏訳版も)『宿借りの星』『オクトローグ』『るん(笑)』、高山羽根子さんと倉田タカシさんとの共著『旅書簡集ゆきあってしあさって』。SFマガジンで「幻視百景」連載中。