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香月祥宏と杉江松恋の「これって、SF?」2023年12月号・その2で、『奏で手のヌフレツン』のヌフレツンをご紹介頂きました。〝誰でも読める酉島伝法〟との言葉を賜りました。
youtube.com/watch?v=e3-lPqOfmX

金川宏『アステリズム』(書肆侃侃房)を著者よりお送りいただきました。橋本さんのポストで知り、帯の〝猫の骨が透けてみえるようなひかりで組み立ててみる午後からのこと〟に惹かれて気になっていたのですが、幻視的な光景がうかぶ歌が次から次へと現れてやはりすごく好みでした。

見たこともない日々を啄む老婆まっさおな魚が落ちてくる村外れ

遡行する縫合線の果て昏く眼窩になだれ落つる大瀑布

いつからだろうしんとしていて台形の背鰭が浮かびあがる夜の部屋

屈葬の九月こじあけられてよりわが生国に黄金の雨降る

山尾悠子作品や『ニューロマンサー』のオマージュと思しき歌もいくつかあり。

潜水鐘が好きなので(『前日島』とか。あれはまさに鐘でしたが)、潜水鐘で若い頃に亡くなった夫に会いに海底に向かう表題作から掴まれました。身体がしだいに石になっていくのを感じながら、いろいろな用事をこなしつつ最後の一日を過ごす「石の乙女たち」、巨人の肉体感覚に囚われだした少年が仲良しの少女と巨人の墓場で遊ぶひとときを描く「巨人の墓場」、別の時間を生きる精霊たちが家に住む人々の移り変わりを見守る「精霊たちの家」、浜辺に流れ着くガラクタの手触りや、祖母と孫のやりとりがいい「浜辺にて」、老人ホームでミセス・ティボリが持ち込んだ数々の瓶が見せる幻影「ミセス・ティボリ」等々、どれも印象的でした。最後の「語り部(ドロール・テラー)の物語」は、小説を書いている者として、胸にくるものが…。

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ルーシー・ウッド著 木下淳子訳『潜水鐘に乗って』(東京創元社)、堪能しました。すごくよかったです。巨人や精霊といったコーンウォールの伝説を下敷きにした12の物語――なのですが、端正な文でさりげなく描かれる細部の数々によって、家や海辺の景色、登場人物たちの実在感がすごくて、異様なことが起きていても現実として受け入れてしまう不思議な読み味。まだ周囲に空気感が残ってます。

〝とはいえ、考えてみればこのマコーマックという作家、もともと〈部分が全体に奉仕しない〉とまでは言わないが、〈部分がその異様さにおいてまずみずからを主張する〉感のある、不思議な逸話や奇談を挿入しながら話を進めていく人なのである。〟柴田元幸「座りの悪さのよさ」より。

『200X年文学の旅』は当然おすすめです。

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【祝文庫化!】エリック・マコーマック 増田まもる訳『ミステリウム』文庫版(東京創元社)を、訳者の増田さんより頂きました。

寂れた炭鉱町で言葉がおかしくなって死んでいく奇病が発生し、関連もよく解らない奇妙な事件も次々と起きるなか、水を研究する謎の男や記者見習いなどのエピソードと共に、町の隠された歴史が露わになるようでいて余計に謎が増えていく――

訳者あとがきの他、『200X年文学の旅』の柴田元幸さんのエッセイが再録されています。内容にはまりすぎる装丁は、fragment(コラージュ:西山孝司 装幀:柳川貴代)12月22日頃発売

次のSFマガジン、金延幸子インタビュー「フィリップ・K・ディックとの日々」ってまじですか…! 私は「青い魚」という曲が大好きでよく聴いてます。

「〜してしまいますよね」と書いたつもりが、「〜してしまうますよね」としまうまが紛れていた。

「第14回全国大学ビブリオバトル~首都決戦」で『るん(笑)』が紹介されていると知って、見ていたら、準グランドチャンプになられていた。おめでとうございます。ありがとうございます。

総解説企画では、『サンリオSF文庫総解説』『ハヤカワ文庫SF総解説2000』『ハヤカワ文庫JA総解説1500』にも参加しています。

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『創元SF文庫総解説』(東京創元社)の見本を頂きました。〈Web東京創元社マガジン〉に分載された記事に書き下ろしを加えた約800冊のレビュー、草創期の秘話や装幀についての対談、創元SF文庫史概説、SF文庫以外のSF作品――などを収録した単行本です。やはり総解説本は楽しい。

カレル・チャペック『山椒魚戦争』、J・G・バラード『殺す』、石川宗生『半分世界』の三作を担当しました。

『ユリイカ』1月号「panpanya特集」に、panpanya作品についてエッセイを書いています。2023年12月26日頃発売。

seidosha.co.jp/book/index.php?

エアロバイク上でないと本が読めなくなってきた…

冬木糸一さんの「基本読書」で、『奏で手のヌフレツン』を紹介いただきました。

huyukiitoichi.hatenadiary.jp/e

牧眞司さんに『奏で手のヌフレツン』を紹介いただきました。

web本の雑誌【今週はこれを読め! SF編】死にいく太陽、苦痛に満ちた世界〜酉島伝法『奏で手のヌフレツン』
webdoku.jp/newshz/maki/2023/12 

酉島伝法 さんがブースト

【今週はこれを読め! SF編】死にいく太陽、苦痛に満ちた世界〜酉島伝法『奏で手のヌフレツン』
webdoku.jp/newshz/maki/2023/12
#webdoku

モラヴィアに『ロボット』という短編集があるのを知り、どんなふうにロボットを描いたのだろうと気になって読んでみたら、まるでロボットなど出てこない夫婦間のすれ違いの話がほとんどだったが、記憶の曖昧さから生じる独特の不条理感がおもしろかった。

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