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『文藝』2023年冬号、5人同時デビューってすごい。
小山田浩子さんと津村記久子さんの「短篇を書く技術」対談が面白くて、いろいろうなずく。書くときに理想としている短篇作品は、という質問に、〝津村 私はフレドリック・ブラウン「闘技場」です。宇宙人と地球人が全裸で闘ったらどっちが強いか、というのを本気で書いている小説です。〟

マイクル・フリンさんの訃報が。『異星人の郷』は、ペストが蔓延る中世ドイツを舞台に人と異星人との邂逅を描く小説で、すばらしいんです。画像は、以前ブックファーストのイベントのために描いたPOP。

『穏やかな死者たち』(東京創元社)を頂きました。18人の作家による「シャーリイ・ジャクスン・トリビュート」なんですが、エリザベス・ハンドにカルメン・マリア・マチャードに、ジョイス・キャロル・オーツ、ジェフリー・フォード、ケリー・リンク――と執筆陣がすごい。10月6日頃発売。

「だってわたしたし、いつも家の中で暮らしているじゃない」というセリフがさりげなく出てきたりしてにやっとしますね。

それにしても合田のぶよさんのイラストと柳川貴代さんのデザインがすてき。18の体の一部を集めて大魔女を復活させようとする儀式にたとえる深緑野分さんの解説もいいです。

このポスターを長年飾っているが飽きない。

幻の奇書と呼ばれたすごい本を頂いた。コルヴォー男爵著 大野露井訳『教皇ハドリアヌス七世』(国書刊行会)。屋根裏ぐらしの中年作家が念願の神父となって観光気分でローマにいくと、知らぬ間に教皇に選出されていた――という〝いわば100年前のなろう小説〟とのこと。

いきなり造語で語彙を増やしていたり、〝二時間たっても、まだ一四行ほどしか書けていなかった〟というあたりが他人とは思えない。

大友克洋全集のシールつきの包装、どうするかいつも悩む。

春日武彦『恐怖の正体-トラウマ・恐怖症からホラーまで』(中公新書)を頂いて読みはじめたのですが、第一章でもう――火葬場で焼かれていた癌で亡くなった男性の腹から胎児が飛び出してきた実話にウワー…! となりその真相にウワー…! となった。

当時の妊娠テストの度に犠牲になった生き物の話にも驚く……

金子冬実『まぼろしの枇杷の葉蔭で』(書肆侃侃房)頂きました。とてもよかった…。日常のあれこれを切り捨てて短歌に没頭していた祖母、葛原妙子の思い出を綴ったエッセイ集。残された写真や記事や歌が祖母と過ごした記憶を次々と蘇らせていく。

読み手に幻視をもたらす歌の数々が日常の瞬間に由来していたとわかるエピソードや、祖母がつけてくれた名前が交流のあった室生犀星に因んでいるらしい、と関係のありそうな作品を読んでいくあたりもすごく面白くて。

『金星の蟲』 (ハヤカワ文庫JA) の書影がでました。ねじれさんの装画+川谷デザインさんの装幀がひたすら格好いい。『オクトローグ』の8編に加えて、「SFマガジン」連載中のイラストストーリー「幻視百景」から数話収録した改題文庫化です。大森望さんの解説と著者解題もあります。 10月18日頃発売。

ときおり無性に読み返したくなるんですよね。森安なおや『烏城物語』

児玉雨子さんの江戸文芸〝沼〟本『江戸POP道中文字栗毛』(集英社)をお送りいただきました。むちゃくちゃ面白かったです。江戸時代にこれほど奇妙な物語が書かれていたのかという驚きと、それらを現代につなげて紐解いてくれる語り口の面白さ、批評性、裏付けの確かさ。9月26日頃発売だそうです。

あの『方形の円──偽説・都市生成論』(ギョルゲ・ササルマン著 住谷春也訳 東京創元社)が、単行本の装いのまま文庫になりました。〝紙上に生みだされ、崩壊してゆく36の空想都市たち〟を描く珠玉の掌編集。解説を再録いただいています。9月29日頃発売。
むちゃくちゃ面白いです。

『るん(笑)』(集英社文庫)が発売になりました。迷信が科学よりも主流になった世界を描く連作「三十八度通り」「千羽びらき」「猫の舌と宇宙耳」が収録されています。よろしくお願いいたします。

「AKIRA」5巻っぽさを感じながらミストを浴びる。天王寺駅。

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