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金子冬実『まぼろしの枇杷の葉蔭で』(書肆侃侃房)頂きました。とてもよかった…。日常のあれこれを切り捨てて短歌に没頭していた祖母、葛原妙子の思い出を綴ったエッセイ集。残された写真や記事や歌が祖母と過ごした記憶を次々と蘇らせていく。

読み手に幻視をもたらす歌の数々が日常の瞬間に由来していたとわかるエピソードや、祖母がつけてくれた名前が交流のあった室生犀星に因んでいるらしい、と関係のありそうな作品を読んでいくあたりもすごく面白くて。

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