BT

映画「あしたの少女」。

映画「私の少女」のチョン・ジュリ監督の作品です。

前作と同様、ペ・ドゥナが出演しています。

(私は「私の少女」よりこちらのほうが好みです)。

商業高校に通う高校生ソヒは、学校に紹介された職場で研修生として働き始める。しかし、そこはノルマがある過酷な職場だった。

「大企業なんでしょう?」と喜ぶ親、「お前が辞めたら、うちの学校の評判が悪くなる」という学校の先生。主人公は追い詰められていく・・・。

原題は「次のソヒ (다음 소희)」。

「研修」の名の下で
高校生をこういう目に遭わせていいのか。

そういう問題意識からこの映画は作られています。

(この映画の公開後、「次のソヒ防止法」(다음 소희 방지법)という法律ができています)。

BT『あしたの少女』は去年見た映画の中でも特に印象的で凄い映画で、見終えて影響受けすぎて心身ともに調子を崩してしばらく不安定になってしまった、しかし見たことについては全く後悔していないしむしろ見てよかった、見るべき映画だった。会社のパワハラによってどんどん追い詰められていく若い女性が恐ろしいリアリティで描かれるので見るのに覚悟がいるし無理に見ろとは言えないけれど。社会構造に対するペ・ドゥナの怒りと疎外されてゆく若者たちに向ける暖かさの表現が胸に染み渡る名作。なんか本当にペ・ドゥナどんどん凄い俳優になっていって目が離せない!

「あしたの少女」を観た。

 日本以上に学歴社会といわれる韓国で、職業高校から大手企業の下請けや孫請けに実習という名目で派遣され低賃金でこき使われる生徒たち。高卒で働く若者たちの現実は厳しく、出口の見えない境遇が辛かった。
 
 2017年に起きた高校生の自死事件をモチーフにしており、映画の公開によって法律が変わったのだという。
 学校からの斡旋でコールセンターへ実習生として派遣されたソヒが劣悪な労働環境で次第に心を病んでいき自死へ至る過程を描く前半、ソヒとダンス教室で顔見知りだった刑事(ぺ・ドゥナ)が彼女の自死について捜査する後半の二部構成で韓国の教育現場、労働現場の闇を暴いていく。
 
 ちょっと短気で喧嘩っ早いけれど嫌なことは嫌とはっきり主張できる、ダンス好きの普通の女の子だったソヒ。やがて抵抗する気力を失い、職場に順応していく様がリアルで悲しかった。

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