年に一二度の割合で父の幼馴染たちとのお茶会がある。僕は父の名代として参加してるのだが、いつしか正会員扱いされるようになった。とはいえ、年に一度なら楽しく参加できても年に二度だと、えー来年の定期開催まで待ってもいいじゃんかーとなるのが正直なところだ。
そのうちのひとりが最近やたらと人生のやり納めみたいな行動をしている。
たとえば子どもや孫たちをひとり漏らさず一同に集めた催しをしただとか、懐かしのあの店で食事をしただとか。花見をすればこの桜を来年は見れるのだろうかと言い始めたり。
彼はがんとの闘病が長く、送られてくる便りの大半は、その日の通院でしたことや起きたことだったりする。それを読んでいれば自ずと今の彼の体調がよく分かるので、ははーんと何となく察してしまったりするのだ。
そんななか彼が最近したことのひとつにあったのが、あの茶会を開く喫茶店にソロだけど久しぶりに行ったぞ、というものだった。余計なことは何も書かれていなかったが、その行間から滲み出る彼の様々な心模様にほだされてつい、定期開催にはまだ早いけど、お茶会楽しみにしてます!と返事してしまった。
ものの二分だった。
「今週末◯◯時集合です!他の参加者には話つけときました」
二分で話つけられるわけねーだろと苦笑しながら快諾したのは言うまでもない。
@ayumiko 父の交友関係に僕が加わったことはなかったしそもそもどんな人達と仲良くしてたかも知りませんでした。逆も同様です。
で、父の死後、気まぐれな父の友人がこんなアイデアを思いつき、気まぐれに僕がそれに乗っかったわけです。
初めて会うけど、向こうは僕の幼少時代を少し聞き知っていて、初めて会うけど、僕は向こうの幼少時代を少し聞き知っている。こういうのがすごく面白いんですね。故人を指してあんにゃろーこんなことまで話してやがったのかと笑い合うのです。
こんなケースのご縁ができるとは全く想定してませんでした。
色んな意味で✌️呼ばれてる✌️のだと思います。ありがたいことだし面白がってます。