Milady(女性への丁寧な呼びかけ)だの、贈り物があるだの、挙げ句渡す品は宝石だの…
女将さんに馴染みのあるやり取りから察せられるのは気のある女性へのアプローチだろな前フリしておいて「うちのものがした借金の分」は笑う。朴念仁め。根っこのお育ちがよい。
初対面当時のクライヴの態度がある分「あの坊やがそういう振る舞いもするようになったのね」って感慨あったでしょイサベル。
英語音声だとイサベルがものすごくがっかりしているのがまたおかしい。日本語音声だと双方とももう少しビジネスライク。
坊や→男→大きい犬に認識が繰り下げられた気がする。
アナベラは冷酷無比なエゴイストだけど、彼女がザンブレク属領になった後のロザリア貴族を端から処刑して回ったせいでクライヴたちが表立って動き出した頃にはクライヴの味方についてくれるような叔父さんとごく一部の親族しか残っていなかった、血で血を洗うゴタゴタがクライヴたちの世代に持ち越されなかったって事情はあるな。
あと単純にロズフィールド兄弟をこの世に生んだうちの片割れで、ロザリアがそのまま続いていたら起きた可能性のある御家騒動が防がれた。いや病んだ木が広がらないように山ごと焼きましたみたいな暴論だけど。
アナベラが悪女なのは前提として、彼女が行動を起こさなくても火種はあったよなと思うね。偶々クライヴの身近にいたロズフィールド家に善人が多かっただけで黒い部分もがっつりあると作中に示唆されている。
太公の父親にそっくりで、強くて、頑丈で、人柄も良い。正直クライヴはあの当時のロザリア公国の火種なんだよな。
クライヴが持つ求心力がプラスの方向には働かないだろうなと思わされる。
当人は次期太公の弟を支える覚悟を決めているのに周り、特に軍部が担ごうとして揉めるやつ。
クライヴにはナンバー2の才能がない。かと言って王の器でもない。火事場で何を捨て置いても弟の所に駆けつけようとして冷静さを失うので。そこについてはジョシュアの方がまだ為政者向きの性格をしていると思う。ロザリア再興を一言も口にせず兄を狙うアルテマの阻止に全力を注いでいる本編ジョシュアも向いてるかって言うと…あくまでもクライヴと比較して、の前置きが要るけど。
ジョシュアが自身の使命と定めたことについて例え兄相手でも絶対揺るがない冷徹な頑固ぶりを覗かせるのが結構好き。
隠れ家くらいの規模で頭領張ってるのがクライヴのカリスマを発揮するのにはちょうど良かったかな。少なくとも何事もなくそのままロザリアでフェニックスのナイト兼貴族やるよりは。
英語版だとディオンのお労しさが増す。
臣下・騎士としての態度が強めに出ている日本語音声のディオンは中の人が毅然とした軍人やるのが慣れてるからか怒りの方が強く感じる。英語音声版はもっと心理的に支配されて押さえつけられてる子供。自覚のない被虐待児にしか見えない。
ディオンはシルヴェストルを今は道を踏み外しつつある、昔はいい人だった父親だと信じ込んでいるけどプレイヤー視点だとそいつ義母さんと同類の冷血漢ですよ。
クライヴもアナベラのことずっと母上呼びしているし…ううん…愛されなかった、愛してほしかった子供たちの対比だあ。
クライヴには支えあえる弟や自分を認め頼りにしてくれる父、可愛がってくれる叔父がいたけど、ディオンは弟のオリヴィエとも全然仲良くなくて家族内で孤独。孤独というか消耗品の兵器扱いで親父はディオンが身を削って戦場に出るのを見世物呼ばわりしてる。もうだめだ。恋人と出奔しろ