「ここは世界で一番地獄だよ早く迎えに来て」を読みました。
おもしろかったです。ただ、特定の層/嗜好にびったり“当て”ている感じが、接待されているみたいでどうにも居心地が悪いところがありました。おれがその層/嗜好に当て嵌まっていないから、なおのことだと思います。技巧的で、上手くて、力強い明るさがあるのだけれど、そのすべてが意識的にふるまわれている印象がどうしても拭えず(たとえば「あなた」の説教のダメさ具合はあまりにダメさが自覚されすぎていないか、とか)、乗り切れなかった感がありました。
https://kemur.jp/smoky-story_20240215
作家(阿部登龍)。第14回創元SF短編賞受賞作「竜と沈黙する銀河」(紙魚の手帖vol.12)、「狼を装う」(同vol.18)。SFとファンタジーと百合とドラゴンとメギド72が好き。
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