つらいね
小学四年生のとき、私は鈍臭く、失敗ばかりをしていたので、クラスの男の子から嫌われていて、失敗を笑われて真似されたり、悪口を言われたり、物を隠されたりなどしていた。
次第に、休みがちになった。すると、校長から電話が来て「話をするだけでいいから、一度来て欲しい」と言われた。
学校は怖かったけれど、母に校門の前まで送ってもらえて、がんばれよ、と言ってもらえたことが嬉しかった。
靴を履き替えたら、先生が迎えに来た。腕を掴まれて、そのまま廊下や階段を引きずられた。泣いて嫌だと言ってもやめてくれなくて、結局、教室の中まで押し込まれた。
暴れて逃げた。階段の前まで来たら、教頭に待ち伏せされていた。教頭も男性だ。
ニヤニヤしながら「大人に勝てると思うなよ」と言って私を羽交締めにした。その後の記憶はない。それが、大人に対するトラウマを植え付けられた日だった。
私が卒業した後、教頭が逮捕されたと聞いたときは「ざまあみろ!」と喜んだけれど、なんとあれから20年経っても傷は癒えないままで、もちろん大人の私は「ずっと昔のことだよ。そういう時代だったんだよ。もういいだろ、しつこいよ!」と苦笑いしている。でも、子供の私はずっと膝を抱えて泣いている。きっと永遠に、この子が救われる日は来ないのだと思う。
私の劣等感と不信感
機能不全家庭でヤングケアラーで自分自身にも障害があるというのに、このままいずれ実父(趣味に費やしてきたので貯金なし。何万回言おうと酒も塩も脂も控えない上に運動もしないから不健康)の介護をしなければならない日が来るのかと思うと、本当にそれが憂鬱で仕方ない。
父を一人にしたら死んでしまう。
私に向かってそう言った姉は、何を考えていたのだろう。父のことを体よく私に押し付ける魂胆だったのだろうか?
姉のことは「長女だから」、弟のことは「男の子だから」、そう言われてしまえば、私は何も言えなくなった。私だけ何者でもなくて、一人部屋もなくて、反抗期もなくて、人として当たり前のことが悉くできない。
一人で勝手に拗らせきった劣等感と不信感だけが一生こびりついて消えない。今でも姉弟と居るときの感覚は常に"下っ端"だ。ひどく惨めで笑える。
でも、二人は本当にまともな人だから。私だけが変なんですよ。
弱音です。すみません。
入眠剤を飲んで、部屋の鍵を閉めて、電気を消して、毛布で頭から爪先まで全部覆って、目を閉じれば、余計なことを考え始める前に、入眠できる。
でも、とにかく悪夢が嫌過ぎるので、無駄な抵抗をしてしまう。私は元々夢をよく見るほうだった。睡眠の質が悪かったのだと思う。
約四年前、対人関係のストレスで体調を崩していた間、その人が出てくる悪夢ばかり見ていた。それから癖になってしまったのか、ずっと夢の98%が悪夢だ。
悪夢の中では忘れていたはずの過去のトラウマが再現される。身内や知らない人から怒られる。殴られる。蹴られる。犯される。殺される。自分で死ぬ。一晩で三種類くらい。いつも生々しい感覚がある。あちこちが痛くて怖くて苦しくて「誰か助けてください」と叫び続けている。
夢だと気付いても夢から覚めることはできない。視界が切り替わってついに見慣れた部屋の一角が見えたから、やっとここが現実だと思ったら、今度はしばらく金縛りが続く。
悪夢が恐ろしすぎて、現実に戻ってこられるとすごくホッとする。ただ、私が悪夢のせいでどれほど心と体がズタボロになっていようと、一日は始まるのだ。
おいぬ(8歳・♂)の召使い兼絵描き
キングダム/頭文字D/進撃の巨人/呪術廻戦
スタミュ/バグエゴ