(続く)極右が警戒される理由の一つは、相次ぐテロ事件だ。
例えばノルウェー連続テロ事件(2011年7月)は77名が死亡、犯人は極右団体「ノルウェー防衛同盟」の元メンバーだった。クライストチャーチモスク銃乱射事件(2019年3月)ではニュージーランドの2つのモスクが襲撃され51人が死亡。白人至上主義者の犯行だった。
米国で相次ぐ銃乱射事件の背後には陰謀論や白人至上主義がある。4chanやTwitter/XのようなSNSが極右過激派思想の温床となっている。
日本の場合、在日韓国人へのヘイトクライムとして「ヤフコメ民をたきつける」目的で行われたウトロ放火事件がある。フェミサイドとして小田急線刺傷事件(2021年8月6日)や、これを模倣した京王線死傷事件(2021年10月31日)がある。
銃規制が強い日本での暴力事件は欧米に比べ小規模との見方もあるが、SNS上で女性、外国人、LGBTへの執拗なヘイトスピーチが収まらない現状、予断を許さない。
@AkioHoshi ちょっと大雑把過ぎる記事ですね。欧州での「右傾化の限界」の理由は、ウクライナの戦争だったり、EUとの関係だったり、します。なので、今後変わる可能性あり。スペインでは、主流政党への不満が高く、ユーロ危機の際に誕生した抗議政党が躍進。でもその勢いがなくなったところにVox。VoxがPP(主流中道右派政党)と政権をとった自治体があり、そこでの政策を見て、マズイと思った有権者が国政選挙でのVoxの躍進を抑えた、という感じです。面白いのは日本の自民党の政策と欧州の極右の支持する政策の共通点。杉田水脈議員みたいな人は極右政党議員の典型例。私は左派ですが、カタロニアの独立住民投票には反対。特にカタロニア独立派がスペインを権威主義国家と呼んだことなどについて強い不快感を感じます。Vox誕生の責任の一部は過激なカタロニア独立派。
(続く)一部の過激なテロリストだけの問題ではない。極右は政党、時には政権与党に食い込んでいる。
米国のトランプ政権、そしてハンガリー、トルコ、日本、イタリアの現政権は極右もしくは急進右派に位置づけていいだろう。フランス、ドイツ、スペインで極右政党が伸びる。選挙が近いスロバキア、ポーランドでも。ヨーロッパでは移民排斥が大きなイシューだ。
極右政党がポピュリズム政党として人気を得ているのが世界の現状だが「その背後にあるものは何か?」を分析した研究もある。一つは「女性/移民/LGBTが自分たちの権利を奪う」との妄想が広がっているというもの。