「物語」がやや苦手なので、小説も漫画も映画もたまにしか鑑賞しない……(音楽もメロディアスなものは若干苦手……)
俳句は読む。俳句は「物語」ではないから……。
遅かったが、一歩前進。
【速報】トランスジェンダー女性のトイレ制限撤廃|47NEWS(よんななニュース)
https://www.47news.jp/11753366.html
野矢茂樹『言語哲学がはじまる』(岩波書店、2023)、読了。
フレーゲ、ラッセル、ウィトゲンシュタインの思考を通して「言語とは何か」という根源的な問を巡っていく。
たとえば「ミケは猫だ」とは、どういう意味なのか。
「新たな意味をもった文を無限に作ることができ、容易に理解することができるのはなぜか」
ジョン・ロックの説く「一般概念説」、言葉の意味を心の中の何かに求める考え方はコミュニケーションを不可能にする。
フレーゲ的枠組では、「文脈原理」と「合成原理」が提唱され、「固有名」、「述語」、文に対しては「指示対象」と「意義」という二つの側面を認める。
ラッセルは「意義」を批判し、「要素主義」を採る。「固有名」は「個体」を指示し、「述語」は「性質」や「関係」を指示する。その指示対象である「個体」「性質」「関係」は世界に存在する。主体はそれらの「個体」「性質」「関係」といった項を判断において関係づけ、「命題」を構成。構成された「命題」が、文の指示対象であり、文の意味。
ウィトゲンシュタインは「世界は事実の総体であり、ものの総体ではない」とラッセルの要素主義を批判。
内容はなかなかハードだが、文体は軽妙だった。描かれている3者の思考は、整理して要約ノートが作れるといいなと思った。
#読書
東大推薦合格や入賞を果たす生徒も、秋田県採用「博士号教員」の探究指導が凄い 県内の小学生から高校生まで探究をサポート | 東洋経済education×ICT
https://toyokeizai.net/articles/-/837190
テルミン奏者のカロリーナ・エイクによるドビュッシーの月の光のカバー。冨田勲のシンセサイザー版に似ているが、ミニマルで温かみがあるのが良いですね。
Debussy: Clair de Lune | Carolina Eyck - Theremin & Voice
https://www.youtube.com/watch?v=Ntri-r3O5ig
100田先生の放言の件で、「『SF』としての少子化対策なら女は30歳で子宮摘出じゃなく男も出産できる方向にすべきでは」という提案を見かけて思い出したこと。
カタツムリは雌雄同体で交尾相手の性別を気にしなくていいけど、たとえパートナーに巡り会えても、互いに精子を交換して互いに産卵しましょうねと円満に進むわけじゃなく、互いに「相手に自分の精子を受け取らせて産卵させたいが、自分は相手の精子を受け散りたくないし産卵もしたくない」と考えているため、相手だけに産卵させようとして戦いになるのだと。
精子のコストは低く、卵のコストは高い。雌雄同体だったら、相手だけに高コストを押しつけるため、交尾が戦いになってしまう、という話。
「加齢によって『流動性知能』は減退するが、『結晶性知能』は衰えない。ゆえに、高齢になっても新しいことを学べる」という話、心身二元論的だなと思う。仮に「知能」が衰えなくても、老眼になったり、入歯になったり、足腰が痛かったり、体力が衰えると、集中力が落ちるし、「学び」そのものが大変になるんだよね……。
「流動性知能」と「結晶性知能」には相互関係があるし、二元論的に単純化されたイメージってたいてい不正確なんですよね……。
俳人・岡田一実。俳句とか考えごととか。美味しかった話とか、読んだ本の記録とか、香水(主に量り売り)とか、旅のこととかいろいろ揺らぎつつ。幻聴があり、人生はだいたい徐行。リブ返しはちょっと苦手。体調によっては返せません。
HAIKU,for its own sake. she/they
句集に『境界ーborderー』(2014)、『新装丁版 小鳥』(2015)、『記憶における沼とその他の在処』(2018) 、『光聴』(2021)、『醒睡』(2024)。単著に『篠原梵の百句』(2024)。