今晩は牛蒡ハンバーグ、人参とピーマンの揚げ浸し、玉葱とパプリカと胡瓜のピクルス、梨。
牛蒡ハンバーグは、牛蒡1本と胡桃40gをFPで撹拌。玉葱1個はみじん切り。豚肉200gと卵2個、焼麩6g、塩小匙3/5にナツメグ少々、黒胡椒少々をFPで撹拌して、牛蒡らと合わせ、 8等分の俵型に。中火で両面2分づつ焼き、水を100cc入れて蓋をして強火1分蒸し、火を消して、蓋をしたまま15分蒸します。
その間に、小鍋に赤ワイン150cc、バルサミコ酢大匙3、醤油大匙1、蜂蜜大匙2をサッと煮立て、火を消してバターを10gを溶かします。酸味がやや残るくらいが、牛蒡と合う。蒸し終わったハンバーグにそのソースを絡めて、サッと煮込んで出来上がり!
この蒸す方法だと、いかなる厚みのハンバーグでも生焼けなしで、ふっくらと仕上るのが良い……。ソースはバルサミコ酢のほのかな酸味と蜂蜜のコクある甘さが、牛蒡と相性抜群!!
揚げ浸しは米油を熱して、サッとくぐらせて出汁に。人参、甘い……。ピーマン、みずみずしい……!!
ピクルスは少し浅め。ディルが利いていて、箸休めとして最高……。
ワインはカリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨン。
食後の梨は「あきづき」。「あきづき」の黒糖みには唸ります……。
小川軽舟『藤田湘子の百句』(ふらんす堂、2014)、読了。
藤田湘子の俳句は有名な句はいくつか知っていたが、こういう編年体的に追ったことはなかった(『藤田湘子全句集』(角川書店、2009)は永らく積読……)
湘子が「写生」という技法を見直す機会となった、3年間に及ぶ「一日十句」の期間の俳句が、個人的には好きだった。ただ、湘子も軽舟も、私とは違う「写生」観だなとも思った。作風は華麗で佳句も多いが、私の感覚としてはやや粗いかなと……(あと、やはり昭和的な「ジェンダー観」がかなり出てくるので、読むのにやや疲れた……)
オルガンはるおんおろんと谿の雪 藤田湘子
音楽を降らしめよ夥しき蝶に
口笛ひゆうとゴッホ死にたるは夏か
筍や雨粒ひとつふたつ百
うすらひは深山へかへる花の如
蠅叩此処になければ何処にもなし
藤の虻ときどき空(くう)を流れけり
芹洗ふ流れ三尺ゆきて澄む
両眼の開いて終りし昼寝かな
夏濤も影ひくころのジヤズ喫茶
凍蝶になほ大いなる凍降りぬ
あめんぼと雨とあめんぼと雨と
死ぬ朝は野にあかがねの鐘鳴らむ (無季)
あと、
柿若葉多忙を口実となすな
湯豆腐や死後に褒められようと思ふ
ゆくゆくはわが名も消えて春の暮
冬晴やお蔭様にて無位無官
などは、俳人の業を感じて、切ないなと思った。
#読書
宇多喜代子『句集 雨の日』(KADOKAWA、2024)読了。
あとがきを読むと、体調を崩してらっしゃったとのこと。しかし、佳句がたくさんあった。平明な「普段着」の言葉で書いても、こうやって読者に染みるものになるのだな、と(私はどうしても格好つけた表現になるので……反省)
夏柳普通の雨がゆつくりと 宇多喜代子
永日や一日と一生入れ替る
良夜良し老いも楽しとこれは嘘
一掬の水飲み下す立夏かな
葉に跳ねて光を散らす夏の雨
薄紙に透けて雛の耳や鼻
曳く杖を分身として五月の野
亡き人らみな戻り来よ白障子
ちょっと遅めの誕生会。
いつものフレンチ「テロワール」で。いつも美味しい……。
デザートの中山栗のモンブランには「HAPPY BIRTHDAY」のデコレーションを。
48歳。
俳人は50歳までが「若手」らしいのですが、そろそろ中年としての責任もあるなと思っています。
HAIKU,for its own sake.
今後ともよろしくお願いいたします!
ケーキは松前町のLaugh&Roughが大好き。クリームが繊細で豊か……。スポンジやパイの焼き加減も素晴らしい!
あと、「キュービック」という正六面体のシュークリームが、わずかにキャラメルの風味があって、最高……。
俳人・岡田一実。俳句とか考えごととか。美味しかった話とか、読んだ本の記録とか、香水(主に量り売り)とか、旅のこととかいろいろ揺らぎつつ。幻聴があり、人生はだいたい徐行。リブ返しはちょっと苦手。体調によっては返せません。
HAIKU,for its own sake. she/they
句集に『境界ーborderー』(2014)、『新装丁版 小鳥』(2015)、『記憶における沼とその他の在処』(2018) 、『光聴』(2021)、『醒睡』(2024)。単著に『篠原梵の百句』(2024)。