ホモソーシャルと家父長制の碌でもなさ。
差別の日本近現代史
包摂と排除のはざまで
https://www.iwanami.co.jp/book/b223928.html
“引き揚げ途上で八万人もの人びとが命を落とし、「日本という共同性」ゆえに、その間に女性たちは、ソ連兵のみならず、実は日本人からも強姦を受けたことの語りが封じられてきたこと、また引き揚げまで入植地にとどまった岐阜県黒川開拓団の場合には、ソ連兵向けの「接待所」を提供し、そこで強姦の犠牲に供せられたのは、「出征兵士の妻」ではなく「独身の女性」であったことが明らかにされている。すなわち、そこには開拓団の男性幹部と出征兵士の間にホモソーシャリティ=「男性による女性の支配を前提とし、これを共有する男性間に生まれる連帯意識」が存在し、それにより女性内部にも分断がもたらされたのであった。”
第4章 引き直される境界
戦争社会学の構想
【コラム】満洲移民女性と戦時性暴力 猪股祐介
https://bensei.jp/index.php?main_page=product_book_info&products_id=100241
#読書
『徐京植 回想と対話』https://satotarokarinona.blog.fc2.com/blog-entry-1530.html
“何よりも深刻さを示しているのが、この藤田(省三)さえもが「頽落」してしまったことであろう。鶴見俊輔は「慰安婦」とされた女性への兵士の「愛」を語った。早尾貴紀の「序文」によると、これを批判した川本隆史に対し「即座に鶴見の盟友でもある藤田省三氏が同誌上で鶴見を支持し、川本さんに対し感情露わに「激怒」を示したことがあった。藤田氏は川本さんにとっても徐さんにとっても恩師であり、また鶴見俊輔と並んで戦後民主主義を代表する思想家である」。”
これを読むとわかることもあるのだろうな。
男同士の絆
イギリス文学とホモソーシャルな欲望
イヴ・K・セジウィック 著 上原早苗・亀澤美由紀 訳https://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN4-8158-0400-1.html
鶴見と藤田のやり取りの延長線上にはこうしたことがあるのだなと感じる。