差別の日本近現代史
包摂と排除のはざまで
https://www.iwanami.co.jp/book/b223928.html
“開拓団の多くはわずかの耕作地しかもたず、昭和恐慌を乗り切るための農村漁村経済更正計画の失敗で切り捨てられた人びとであったが、入植時には、「開拓」とは名ばかりで、泥棒さながらに現地に居住していた中国人や朝鮮人の土地を奪い取るなどして、侵略者としてふるまってきたことは否めなかった。それゆえソ連参戦により、現地の農民たちの怨嗟が開拓団に向かい、団員を守るべき関東軍はいち早く敗走してしまうなかで、開拓団の人びとは殺害され、自決を強いられ、また残された人びとは、多くの死者を出しながらも日本をめざして避難を続けた。”
第4章 引き直される境界
#読書
ホモソーシャルと家父長制の碌でもなさ。
差別の日本近現代史
包摂と排除のはざまで
https://www.iwanami.co.jp/book/b223928.html
“引き揚げ途上で八万人もの人びとが命を落とし、「日本という共同性」ゆえに、その間に女性たちは、ソ連兵のみならず、実は日本人からも強姦を受けたことの語りが封じられてきたこと、また引き揚げまで入植地にとどまった岐阜県黒川開拓団の場合には、ソ連兵向けの「接待所」を提供し、そこで強姦の犠牲に供せられたのは、「出征兵士の妻」ではなく「独身の女性」であったことが明らかにされている。すなわち、そこには開拓団の男性幹部と出征兵士の間にホモソーシャリティ=「男性による女性の支配を前提とし、これを共有する男性間に生まれる連帯意識」が存在し、それにより女性内部にも分断がもたらされたのであった。”
第4章 引き直される境界
戦争社会学の構想
【コラム】満洲移民女性と戦時性暴力 猪股祐介
https://bensei.jp/index.php?main_page=product_book_info&products_id=100241
#読書
これを読むとわかることもあるのだろうな。
男同士の絆
イギリス文学とホモソーシャルな欲望
イヴ・K・セジウィック 著 上原早苗・亀澤美由紀 訳https://www.unp.or.jp/ISBN/ISBN4-8158-0400-1.html