M-12023
令和ロマン優勝 カッコ良かったです

単純にマンパワー的な強さ、勢いを感じました
ロジカルでクレバーでテクニカルなキャラクターだけど、実は一番パワーでどうにかしてるというか(特にくるまさんが)

令和ロマンの漫才って、
くるまさんの喋りの能力の高さで構築されてる話芸によって、「漫才」に無理矢理建築している部分もある気がして

でもそれが凄く爆発力を生んでるのではと思いました

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ラリー遠田さんが去年のM-1評で

「ウエストランドはM-1自体やアナザーストーリーを弄ることで優勝しちゃってて、井口さんはシステムハックをしている」

みたいな事を言ってたと思うのですが、

くるまさんは、それをツッコミで笑いにするのではなく、分析とか批評自体をネタにそれを話芸に落とし込んで、その自身で編み出したプログラムでM-1に優勝しちゃったみたいな所業に感じます

M-1内で「よしもと批評」みたいなボケをしていたのがその最たる部分で、「批評話芸」が漫才の皮をかぶってるように思えました

井口さんがハッカーなら
くるまさんはRTAプレイヤーって感じ

既存のゲーム(M-1)内で、別の競技(批評話芸)を作って独自に遊んでなおかつ普通にクリアもしてる状態

そして、
その策略的な面は際立ってゆくと"裏笑い"領域に突入してゆくので、過剰性と共にくどくなったり、切れ味が鋭くなったりすると思うのですが

くるまさんの「M-1好きさ」が、それを上回ってくるから狂気として怖くならないんだと感じています

純粋に何千時間もマリオ64だけやり続けて「ぁ、こんなところにバグがある!ということはここを通れば0.5秒短縮できる〜」って喜んでる変態みたいな

やってる事はハッカーと一緒なんだけど、目的がシステムハックじゃないから危害がないという

井口さんは状況とか境遇があっての
「革命戦士」感があるから、毒を含めた悪態と構造批評的な振る舞いがギリ許されてるというか

くるまさんは、ただただM-1が好き過ぎて狂っちゃってる感じがするから見てる側のマイナスな感情が湧きにくいのかなと思いました

と同時に、

令和ロマンに感じるある種の「裏笑い性」ってシーンとしても臨界点的なものではとも感じてて、そしてそれって「話芸」の持つ自己矛盾っぽい特性だとも感じています

キャラやシステムではなく純粋な「話術」って笑わせる時にどうしても裏笑い的になるっていうか、なのでM-1というショーは漫才の頂点を謡いながらも、純粋「話術」みたいな芸のタイプが優勝したパターンってそこまで多くない印象があります

自分の個人的な感覚ですが、「話術」をそのまま漫才のフォーマットの中に落とし込んでるチャンピオンって、ますだおかだ、とろサーモン、あとTHEMANZAIだけどウーマンラッシュアワー、そして今回の令和ロマンだけしかいないと思います

(パンクブーブー哲夫さんとかも若干そうな気がする、あれは話術+システムのハイブリッドかもしれません)

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