バービーランドにもたらされる戯画的な「家父長制への勝利」には背を向けて、生きづらいことばかりのはずのリアルワールドを選ぶ、というのがちょっと優等生っぽい感じに思えてしまうのが玉に瑕のような気がする。違和感のある話運びではないんだけど(「死について考えてしまうバービー」という出だしからしてそういう落とし所にしかならないのは確かだし)。でもそういう優等生感があるから本国で爆発的にヒットしているんだろうな、とも思う。日本では(バーベンハイマーの件も手伝ってか)あまり大きくヒットしていなさそうなのは残念かもね。
バービー
うろ覚えだけど、「男はうんちくを語らせておけ」作戦のくだりでたしか「スティーヴン・マルクマスは……」とか言っててインディロックおじさんも刺しに来ているのがよかった。