ペットを飼うって、この世で唯一無二で取り替えの利かない相手との出会いがあって(ペットにとっても…多分…)、2度と取り戻せない宝物のような時間があって、でもそれはいつか必ず喪うと言う避けられないお別れがある…から大事なんだと思うんだよな。…星の王子様的なやつ。

それ無くした「超便利ですよ〜」的なものって何なんだろう?第一、多分間違いなく破綻すると思うし。

そう言う何か苦痛や負担をもたらすものは皆んなない方が良いと言う発想で、「楽しい」だけのつまみ食いが一番美味しいと言う勘違い…意外と多くの人がしている気がする。それってでも人生から「愛する」と言う要素を無くした状態。「愛する」って、本来、面倒臭くて、不便で、苦しいものだから。

ちょっと想像するとわかると思うけど、それ、映画にもドラマにも小説にもならないよ?つまり心には何も響かない生活。無理に作品にするならどんなにシュールなものか不気味なものになるか…想像に難くない。

多分、ペットに対してそう言う発想をナチュラルにしちゃう人って、人間に対しても同じなんじゃないかな。そう言う発想にイマイチ違和感なく「あ、それ、便利かも」って思っちゃう人もそう。結構な数、居ると思う。「人間に対しても」ってことは、「自分に対しても」ってこと。だから、政府に何されても薄らぼんやり右から左に流して生きてるんだと思う。

困ったね。

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私がこれを書いている時に頭に浮かんでたのは、是枝裕和さんの「空気人形」のワンシーン。ペ・ドゥナさん扮する自分が生まれた場所を訪ねてきた空気人形に、オダジョー扮する人形の制作者が別れ際に「心を持って良かった?」って訊ねる。ペドゥナさんは頷く。正確に覚えてないけど、「心を持つことは苦しいことでした」って独白が入ったかな?あのシーンです。

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