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『葬送のカーネーション』みた 

・道中出会うトルコ人たちは誰も彼もおしゃべりでシリア難民の祖父と孫の口数が少ないのは対照的 トルコへ辿り着くまでにあまりにも色々なことがあり過ぎて、語ることに疲れてしまったかのよう
・主人公である祖父と孫には極力語らせずに、道中出会う人と荒涼とした景色でストーリーを進めていくのは良かったです、ただ前情報知らないとちょっとわかりにくい。Twitterにも書いたけど、公式HPはトルコ料理とかエルトゥールル号の記事を載せるくらいならシリア情勢に触れるべき
・ポスターのあおりだと孫娘をアイキャッチにして、さも彼女が祖母を故郷に埋葬させようとしているみたいな感じになってますが全然内容が違う 宣伝は何考えてるのか
・あと原題のkaranfilはまず先にクローブ(丁子)があって、その後に半分こじつけで造花のカーネーションを出しているんだから邦題はダメだと思う
・時期はいつ頃を想定しているんだろうか
・オチの結婚式は祖父の夢想なんだろうが割と結末をぶん投げたな と思うのは昔見た『遥かなるクルディスタン』に同じ

どうでもよくなるとか言ったけどやはり 神と共にをみた 

・一章はジャホンが15年家に帰っていなかったのがわかる中盤くらいからおもしろくなる。二章の過去話で成人後のカンニムの弟の顔を映さないあたりでヘウォンメクを養子にとったのか〜というのは察しがついてしまうが、種明かしを終盤まで引っ張り続けるので盛り上がるべきところをちょっと白けた気持ちで見守る でもハジョンウは上手いね
・海外養子縁組の話とも絡めてヘウォンメクの出自はもう少し政治的な話として盛り上げられたのでは?とも思う

スコット・ピルグリム(映画とアニメ) 

・Not so long ago(すこし前)の話なので絵柄含め色々なものがちょっと懐かしくてかわいい あの頻度で染め替えてたら髪の毛死ぬけどラモーナの頭の色いつもかわいいよな、繰り返し出てくる染めるシーンも好き
・映画の彼女を手に入れるために元カレと戦って勝つ必要があるという展開、ラモーナをトロフィーワイフにしかねないわけだが、最後自尊心で戦わないと勝てないんだとすることで、元カレに勝たないといけないんだという考えを否定しつつ、実際もしモラハラDV男に引きずられそうになっている恋人を守らなくてはいけなくなったら自我が相当しっかりしていないとダメというのはそれはその通り
・アニメ、1話はほぼ映画を踏襲して2話からがっつり違う展開になったのはファンサービスしつつも意表を突く出来だし、ラモーナの話をしたのはよかったな〜と思ってる ナイブスがバンドをやる方に目覚めていったのもイイナ〜と

フィルメックスで『クリティカル・ゾーン』をみた 

・麻薬の売人の1日を通じてイランの暗部を描くみたいなコンセプトなんでしょうけどうーーーーんという感じ
・寓話を使ってメッセージを表現するのはイラン映画ならマフマルバフが圧倒的に上手いと思ってるんだけど(『カンダハール』の落下傘に括り付けられた義足を手に入れようと松葉杖の人々が走るシーン、『大統領と小さな孫』の孫が望むままに首都の電気を電話一つで消したり付けたりコントロールするシーンなど)、あくまで映画の中の一つのエピソードとして出してくるのに対して、こちらは夜のテヘランというずっと同じシチュエーションで飽きる スマホのナビアプリも前方から危険が迫ってますとか教えてくれるのだがそんな予知的なことナビアプリにはできないでしょと思ってしまった
・最後の薬物中毒の青年を麻薬で治そうとするところ、主人公も麻薬の作用でおそらく朦朧としており飼い犬と全く同じような扱いを青年に対してやっているのはわかるが、その意図を掴みかねている
・恐らくコカインをやった後に、前方から襲ってきた幻覚の敵と擬似カーチェイスをやるところは多少面白かった

ゲゲゲの謎 文句しか言っていない 

・開始5秒であっこれテレビアニメの延長系映画だと音響で思ってしまい来たことを後悔
・子供向けなのか大人向けなのかもう少しどちらかに振り切ってほしい なんか適当に血がたくさん吹き出してるし真相はとりあえず近親相姦と性暴力で……みたいなのは展開として陳腐すぎる 孝三の書斎で康子と会った後に小夜が水木を追いかけてきたところでオチが読めてしまい、その後も特に驚きがない
・映画なんだから画のつくりで圧倒させるみたいなところがほしい 禁足地とか廃村なのに藪漕ぎせずに進めてしまうのは予算の節約かもしれないけど蛍の舞う墓地から村を見下ろすショット(?)とか、加工で色のコントラストをバキバキにした写真みたいな感じで見ていて楽しいところがない
・水木の造形も軽薄さと誠実さのバランスがいまいちだな〜とずっと思っていた
・外から来た男を頼って上京しようとする話ってエビータ(マドンナ主演のやつ)でもあったが小夜ももっと打算的にしてもいい気がするけどそうしないのは観客の好意を得られないからとかなんかね

北野武の首をみた 

・日本版かつ男版女王陛下のお気に入りみたいなところもある、権力争いと男性同性愛の話
・弥助は出番こそ少ないけど、きちんと立ち位置、心情がわかるようになっており良い 信長は最後まで信長で加瀬亮がうまい
・こいつ殺してやろうかを二回もやっているのに最後村重を箱に入れて転がすだけなのは愛ですね 生意気でイラッとくるところもあるがかわいいんだな〜〜と
・光秀→信長 の厄介な感情はもう少し見たかった気もする
・冒頭で死体を蟹が這っているのは良かったです とにかく老若男女の死体を繰り返し映す
・座頭市の時も思ったけど、人体を切る時の手応えみたいなものがあんまり上手いとは感じられず(骨と肉の差があんまりないというか)、暴力描写はアウトレイジの方が断然良い気がしてる
・やりたいことはわかるしおもしろいけどもっと洗練されたもの撮れるし撮って欲しいなあという気持ち

キラーズ・オブ・ザ・フラワームーンをみた 

家(family)の話だなあと思ったのが、アーネストが一時帰宅した時に家族に説得されて容易く身の振り方を変えてしまうところ、結局は娘の死をきっかけに叔父を裏切るわけだが、愛しているというその口で君には理解できないかもしれないとモリーを軽んじる言葉が出る (叔父の指示で彼女に言い寄った時には戒められていたからそんなこといわなかったのに!)
また真っ先に気にするのが一人息子(カウボーイ)なのも嫌な感じのするところである
ディカプリオが多分役の想定より年齢がいっているので飲み込みづらいところもあるが、戦争帰りで傷ついて草臥れた若造だということかと途中で気づいた

あと今日はゴーステッドとウルフウォーカーをみた 後者は同スタジオ作品についてはいつも思うけどアニメーションが良かった 前者はなんというか虚無……アイデアは良さそうなのにそれだけで終わった感がある サブスクオリジナルのアクション映画はいつも似たような感想になる 

バービーみた 

割とあらゆるネタバレを踏んでから見に行ったんですが2001年宇宙の旅パロディがちゃんと本編にあるのびっくりした(てっきりプロモーション用みたいなものかと) あと最後婦人科に行くっていうの知ってたのに普通にマテル社にでも行くのかなとか考えていたのでやっぱり意表をつくオチだなと でも人形じゃない生身の子宮のある人なら職業に関わらず全員がお世話になるべき場所でもあるなと 

『リリィ、はちみつ色の秘密』みた 大変おもしろかったです
ジーナ・プリンス=バイスウッドの作品だと、オールドガードは好きなところもあれど物足りない部分もありつつというところだったけど俄然ウーマン・キングが楽しみになってきた 劇場公開してくれの気持ち 

デッドレコニングパート1みた 

・TGM→D&D→デッドレコニングとパラマウントに転ばされすぎだろうと思いながら冒頭のロゴ見てた
・崖からバイクジャンプ、列車に追いつけない〜みたいな話始めたあたりでオッここで出てくるなというのはわかるわけだが、イーサンとベンジーが二人でずっとコントやってる間に列車内でゴリゴリ話が進みグレースが決断を済ませていたのは内心笑ってた
・シリーズ一通り見てるはずなんだけど過去の因縁が全然思い出せないため後で見直したい
・イルサの死に方も割にあっさりした描写かつ、他に死んでいるのがパリスなのであまりに『冷蔵庫の女』感強くないかというちょっとした引っ掛かりがある 監督のこと現代的なアップデートをするセンスはあるけど、そこに興味がある人ではないんじゃないかと思ってるので
・一方でグレースのIMF入りの流れはイーサン抜きで彼女の判断で行動したんだという描写になっててうまい、役者がやりたいかどうかは別として、TCがスタントできなくなったらシリーズをグレース主人公に置き換えて続けてもおかしくないくらい

『君たちはどう生きるか』見た 散歩して考えた雑感 

・原作小説をある種「ノブレス・オブリージュ」を説く話だと考えており(コペル君は父を亡くしてはいるけど、学校を休んで家業を手伝う必要がある子供ではない)、眞人が富裕な家の育ちなのもその反映だと思ってたが、よくよく思えば父親が工場でどうやら戦闘機作っているあたり踏まえると眞人は宮崎駿自身を投影したキャラクターでは
・見てる間なんとなくギレルモデルトロと『パンズ・ラビリンス』思い出してたけど改めて考えると類似の要素が多い(親の再婚、弟か妹が産まれそう、戦時下、森の中から異界に行く等々)
・トリがよかったな〜と思う一方わらわらは随分ゆるキャラみたいなものが出てきたと思ってしまった こだまは不気味さがあったのに
・登場人物の立ち居振る舞いの描写の細かさとかやっぱりそういうのはいいですね、夏子さんの喋りは割と現代風だと感じたけど多分これはスパイの妻の蒼井優がよすぎたせい

Fedibird

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