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今月のLe monde diplomatique巻頭論文はイラク侵略戦争の際、国連で大演説をぶって、国連軍として出兵しようとする米・英の企図を葬ったド・ヴィルパン元首相。

 ここで、ド・ヴィルパンはパレスティナ国家の即時承認とG7からの仏の離脱を主張している。

 勿論ゴ―リストであるド・ヴィルパンにとって仏のNATO脱退は「自明の前提」である。

 WWII以後NATOの本部はパリに置かれていたが、ド・ゴール大統領の時、仏は脱退。NATO本部は現在のブリュッセルに移動した。

 ところが、シラクの後の「維新的」大統領N.サルコジの際、仏はNATO復帰。ただし米軍基地は仏領内にはない。尚、サルコジは大統領退任後、汚職問題で逮捕され、一審、二審は有罪。

 また仏社会党(PS)はゴ―リストよりも伝統的に親NATOである。ただし、ミッテランは大陸欧州主義者という点ではド・ゴールに近い。

 ド・ヴィルパンに戻ると、マラルメに関する著書もす詩人である。30年代スペイン市民戦争に参加した作家A.マルローもWWII後はゴ―リストとなり、文化大臣も務めた。

 WWII中、日本では仏での「レジスタンス」やアラゴン、エリュアール、サルトルなどの抵抗文学は知られておらず、加藤周一はマルローの作品を読んでいた。

Le Monde Diplomatiqueの編集長のSerge Halimi氏は友人です。彼は母親がユダヤ系フランス人で著名なフェミニストでした。米国のカリフォルニア州立大学バークレー校で政治学を学び、権力に迎合しないスタンス。主流派に物申す彼は、10月7日以降のフランスメディアの報道を批判していました。Sergeは自身がユダヤ系だからイスラエル支援という短絡的な人ではないですが、フランスの選挙では、ユダヤ系市民が、イスラエルに好意なルペンに投票するのではないか、と言われていますね。米国でもそうですが、イスラエル問題を左派への攻撃対象として、資本家層が利用しています。英国然り。Corbin氏の失脚劇も彼が「反ユダヤ人」というものでした。Corbin氏は、労働党党首そして首相になるなら、イスラエルのいかなる軍事攻撃に対しても反対しない、とコミットしろ、との踏み絵があったそうです。(日本での類似の踏み絵は原発支持)

thecanary.co/uk/news/2024/06/2

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