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「竜と沈黙する銀河」(阿部登龍)

竜のレースの騎手として生を受け、やがて紛争で分かたれた姉妹が25年の時を経て再会する──。
読みどころはやはり、竜が当然のように存在する地球か。私たちの知っている地球に竜がいるのだが、設定の辻褄を合わせるような無理が一切なく、我が物顔で暮らしている。本編で語られたストーリーの背後に、竜のいる地球の歴史を感じた。
最後に開かれたレースが好きですね。語りは内省的なモノローグが多めながらアクションは全体を通してテンションを上げ続けている。レースが描かれることは読者の誰もが予感するところで、「まだかまだか」と焦らされ続けて最後の最後に疾走感のある乗った筆でやってくる。
散りばめられたガジェットやこの世界に特有の新種も味があり、ホタルリクガメの下りは相当秀逸。シリーズで読みたいと思わされました。

@y0b1t2 お読みいただきありがとうございました!
レースシーンはおっしゃるとおり、かなり筆が乗ったところでした。そういうのはやはり伝わりますね。応募時に入りきらなかったので、ある意味、読者と同じ焦れを共有していたことが功を奏したとも言えるのかもしれません。
ホタルリクガメ、結構お気に入りのウソ動物パートだったので言及いただけて嬉しいです。
ご期待に応えられるよう今後もがんばります!

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