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そういや先日の話にはなるんですが、濱口竜介監督の特集上映にて念願の『ハッピーアワー』と『親密さ』を見てきたので、今更ながらの感想を。
『ハッピーアワー』は仲の良い4人の既婚(或いは元)女性の男女・女女の関係を巡る群像劇で、構成と脚本の妙がえげつなく、ワークショップで募られたほぼ新人の俳優陣(‼︎)と5時間弱の上映時間(‼︎)でもあっという間に終わる、すげ〜映画でした。2つのワークショップが基軸となっているのですが、その打ち上げシーンを延々と長回しで撮影して物語が一気に転回する様をまざまざと見せつける、会話劇が得意な濱口監督の真骨頂だな~と思わされましたね…
ラストまでこの4人の女性の行く末はどうなってしまうのかわからない、だけど観た後は不思議と絶望感を感じずすっきりした気持ちになる、納得の傑作です。

『親密さ』も4時間半(!!)あるのですが前編と後編で全く質が変わり、前編は同じ劇団に所属するカップル(脚本/演出担当)がギスギスしながら破局に向かってゆくストーリー。ここでもカップルの会話の運び方がとても良く、特に喧嘩後の二人がこれまで足りなかった会話を交わしながら夜明けとともに東横線の橋を渡ってゆく長回しのシーン、これだけで「凄いものを見た」という気にさせられてしまいました。後半は彼らが作り上げた舞台をみっちり2時間映し、ドライブマイカーの原型ってこの作品なのかと納得。そしてラストシーンの感嘆の声が出るほどの良さでした………

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