ゴー会社。くさくさした気持ちで駅に向かっていたら目の前を猫が歩いていて少しだけ機嫌が良くなる。猫さん、高齢だからなのかすれ違っても逃げない。警戒はしてるんだけど逃げない
『君は行く先を知らない』は細部まで気を配られていて「動けなさ(ギプスが取れないお父さん)」のもどかしさを軸にしつつ、ロードムービーの中にさらに「動くこと」がたくさん持ち込まれていて、とてもとても切羽詰まった話なのにどこまでも軽やかで伸びやかで(編集のリズムのおかしみ素晴らしい)音楽と躍動にあふれていて、大好きなイン・リャン監督の『自由行』を思い出すような(立場は違うけど「彼らにそんな物語があるとはすれ違うだけなら誰もわからない」家族の話だ)力強さがあって、好きなやつでした。
2001年宇宙の旅が好きなお兄ちゃん(だと最初わからなかった)を車の外にぼんやり映す冒頭からロケーションの素晴らしさも印象に残る。川辺での長い長い対話が結局微妙に噛み合ってなくてだから心配なんだよなあ……が溢れ出してるとことか絶妙な良さ。脚本もいいがそれだけで引っ張らない「在ること」の映画になってる。
そしてなんといってもこれはちびっこのちびっこ力(アテンションスパンが短く予想外の行動をする、意外と物をよく知っている、ほっとくと常に動いて喋って止まらなくなる)の映画、小さな男の子の全身ありったけで生きているスペクタクルな運動点としての存在が突き抜けた美しさ。あと両親が「子のため」だけでなく互いを愛しているのがよく伝わるのも好き
その後、わたしの質問から2-3人後の人が
「初めに質問していた人の内容が誤訳されていたと思います。自分も気になる点なので、改めて、台湾の業界でのトランスの俳優・スタッフがいるかどうか聞き直してほしい」
と言ってくれた。会場全体に、誤訳の点が周知されたから良かった……混同される懸念のある点だから、もっとこちらもていねいに分けて質問するべきだったかもだけど。
本来なら映画祭側が誤訳についてはなんらかのコメントすべきじゃないの? とも思った。
今年のTIFF6本観たなかでもだし、これまでの10年近くのあいだでも、性的マイノリティや、ジェンダー、セクシュアリティのポリティクスの面からの「公の場で適切な言葉づかい」みたいな点を知らない、配慮ない通訳や司会が多すぎる、など課題がずっと残っていて、期待したくないという思いと、省庁や大企業の資本によって、日本にいると見られない海外作品との出会いもあるから(今回だとユース部門の『白い小船』『パワー・アレイ』はかなりおすすめ)、切れないし……。
自分たちに関わりのある大事な課題として捉えていないようなので取り組みも進まないんじゃないのかな?
たぶんツイッターでそのうち書くけど。
東京国際映画祭で観た、台湾の映画『成功補習班』にトランスジェンダーのキャラクターが出ていたので、上映後の監督Q&Aで質問をした。
「欧米ではまず、就労機会・プレゼンスの不均衡の点から、トランスの役柄にはトランスの俳優をという動きがある。今作でのトランスの役柄の演者はシスジェンダーの俳優に見えたが、台湾の映画業界にはトランスの俳優はいないのか? また、同性愛の映画監督という題材に関連して、不勉強ながらツァイ・ミンリャンくらいしか持続的に同性愛をテーマにした映画を作っている人を知らないのだが、現在もそういう映画作家はいるのか? いた場合、そうした人たちとの交流があるか? あれば本作への影響はあったか?」
と尋ねた。
回答は、
「狭い業界だから名前は出さないがいる」
「お互いを尊重するのが人間」
といった一般論だが、トランスについての回答とは思えない内容だったので気になっていた。
もしや……と思っていたら、たまたま隣の席の方が台湾から来たという方(住んでいるか旅行者かは不明)で「通訳が、全部同性愛の話として誤訳してます」と教えてくれた。
近所の和菓子屋さんにどら焼きの皮だけ売っていて面白かった。お店の方いわく「生クリームでもアイスクリームでも何でも好きなものが挟めますよ。チョコレートやカットフルーツなんかも良いですね」とのこと。今日は別のお菓子を買ったので、この次、お店行った時に売っていたら買ってみよう。
ガザ地区に暮らす人々がどういう状況に置かれてきたか、きちんと伝えようとしている記事だと感じたのでプレゼント機能でシェアします。
10/12 19:00まで無料で読めます。
以下一部引用。この構造はきちんと理解しておく必要があると思いました。
>これまでイスラエルはあえて、ハマスに決定的な打撃を与えずにきた。これは「草刈り」戦略とも呼ばれる。草が伸びたら草刈りをするように、数年おきにハマスにダメージを与えつつ、現状維持を図るという戦略だ。
>イスラエルがハマスを打倒しないのは、ガザ地区を自ら統治する意図はないためだ。ガザの市民をイスラエル人として受け入れる選択肢はないし、権力の空白を生んでさらなる過激派を招くことも避けたい。
>「問題を永久に解決できないことを受け入れ、その代わりにパレスチナ武装組織の指導者を繰り返し標的にすることで、暴力を管理しやすくした」(米ランド研究所の報告書)というわけだ。
https://digital.asahi.com/articles/ASRBC3QJGRBCUHBI00J.html?ptoken=01HCF3CSHD1GV4HH8FQ84G1DGZ