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こっちで感想の撮って出しやってれば十分な気がしてきましたが、ログの本拠地はmixiです。同じフォーマットで感想書き続けて20年がくるよどうしよう

ケリー・ライカートの映画、たぶんあんまり好みではないんだけど、描いていることと彼女の存在がインディ映画の世界においてどんな意味を持ってるかということについては興味がある。マンブルコアとの関連という意味ではお馴染み鉄腸ブログ参照のこと

razzmatazzrazzledazzle.hatenab

オールド・ジョイも見ました。ロードムービーに仲違いと仲直りがつきものだと誰が決めた、みたいな話でふわーっといってふわーっと帰ってくるだけなのいいね。マスキュリニティというか「あるべきかたち」に馴染めない男たちが物理的に身体をほぐしてくと気持ちもほどけてくる、をほとんど会話らしい会話もなく描く(それぞれで喋ってはいるが微妙に対話はしてない)こっちの方がリバーオブグラスより好きかな。

もっさもさしたウィル・オールダムはほぼ地球に落ちてきた天使なんだけど、そこに開き直れず常にモゾモゾしてて負い目を感じてる雰囲気と話し方がとてもよい。そしてタイトルの意味。吟遊詩人は生きていきづらい世の中よなあ

リバーとこれ、どっちも映像の断片からはジャームッシュ的なタッチで評価されてる人なんかな?と感じたけど話の印象としてはユーモアのないそのぶん温度と湿度でやわらかくしたカウリスマキのそれという感じがする。特に「社会」への意識が。ラジオの使い方、さびれたというよりは錆びた街のムード。

このラインはそんなに得意ではないのだが生きてることのしんどさを「社会」にリーチする立場から語られるので割と好きなんだと思う。こんな世の中でカチコチになりますよそりゃ。あとこれ見て山で温泉浸かりたくなったら、掘ったらだいたい♨️な当地においでー

リバー・オブ・グラスをみました。私には全然ピンとこない感じなんだけど、良い映画なんでは…ということはわかるタイプの映画だった。「笑わせないオフビート」という面白いことをやっている(確かに「オフビートな」って形容詞がコメディにしか適用できないことはないよね、9割方そうなだけで)気がする。男のそれならオフビートな犯罪コメディになるものが、女、特に主婦のそれは笑えるものにはなりようがない、ということを思った。母性とかロマンスとかやりたいこととかなーんもないっす。身体のぐにゃぐにゃさがすごい

モノローグの離人感といいほにゃーんと泳いでるとこの顔の影が完全に死んだ人のそれだったのとといい、すでに死んでる人がゆっくりこの世を離れていく話だったような。いつも高速道路と飛行機が見えていて、でも出られない。

プールから上がったあとのけだるい身体の重たさと胸の奥にグムってくる熱い塊がずーっと続いていく。かくて湿地帯のゴーストさまよえり

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世界の終わりの話が好きな監督の多くには割とこの人は人間を好きなんじゃないかなーと思うこと多いのだけど、サム・エスメイルはあんま人間が好きでない側の人なのかなと思った。人間大嫌いだけどこんなことになるなんて、他の人に会えるならなんでもする、と言わせておきつつ、そう思ってない感じといいますか。冷笑的ですらなく、ただ「どうでもいい…」って顔をしてる気がした。

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『終わらない週末』私はまあまあ面白く見たんだけど(第一幕のタンカーのとことかよくわからないときがいちばんよかったんだが、ラストもきっとそうくるな?予想どおりに終わるのも可笑しかった)さすがに面白く見た理由のいちばんのところを表立っては言えない。こっちでも言わない。でも本音としてそう思ってる自分を否定する気はない、のですが、なので全体的にゴニョゴニョした奥歯にものの挟まったような言い方にはなるわね。

緊張関係の持ち込み方以外は割と伝統的な妄想というか偏執というかで、そうたいした話ではない、が本当のところだと思いますが、タイミングがタイミングなのでなあ。システムは止められなくて頂点でさえ離脱可能性があるのみ、を今のアメリカ映画として見るとつらいもんがある

異様に凝った画面(意味ない俯瞰、意味ない水平垂直移動、意味ないワンショット壁抜け、が意味あるものと混在して全体に意味を失わせる)引っ張るスタイル先行でこういう寓話をやるのも、その見せ方も嫌いではないのだが、どうも「映画見てる感」は薄かった。でもこれこそ今の感覚についていけてなさではあるのかなー。それゆえに終始他人事にできたというのも楽しめた理由になってるあたり複雑だが…

うち知ってる人は仲良く見えると思うけど(実際割と仲良しではあるよ)でもたぶん日常の中の一部の厭なシーンを切り出したらすごく酷い関係性だなと思う人いるだろうし、ホラーに見えるし、生計を一にする密室の関係性ってそういうもんだと思いますよ。自分についてもそういう距離で生きている人間なので、この映画のぼんやりした感情の行き場のなさに対する突き放さなさ、かといって感情のみにて生きるにあらずの冷静さ、そもそも日常の8割は愛とかなんとかそういう話ではないところで生きてるもんではないです?という距離のある観察性、そこをショットで示せる(うしろあたま!)あたりの巧み、なんか好きな方向性で、とてもおもしろく見ました

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『ほつれる』面白かったー!本当に「ほつれる」だった!私タイトルどおりの映画好きなのよー。オチの付け方どうするのかなと思ってたら情報の明かし方がとても良いタイミングで出てきます

堂々たる夫婦なるものそれはホラー、という話で、かといって暗い話でもなくあえていうなら「白い」話。音響や微弱スローズームのやだ〜😫な感じもだが、よくまあこれだけ「このタイプの男」のヤバさをえぐってくるわと感心した。私はいまだに自分より若い人たちが不倫を日常化するの不思議な感じがしているのですが、そりゃなー、これはそうなるわ。

地に足つけて地に足のつかない人を描く。「タワマン文学」を「文学」にまでもっていってて(なんかすごく金のある人の金のある暮らし性…慰謝料と生活費出してるだろうにあの生活…という意味での実家を無碍にできなさ…みたいな言外の語り方がやたらうまい)これはなかなかのものでした。生活の打算は当然あって、そしてそれこそ人を削るもので、しかしだからといって決定的ではなく「ほつれ」はそこまでいかないと裂け目にはならない

私はあなたのことを何も知らない、あなたも私のことを何も知らない、なんなら私も私のことを知らないし、あなたもあなたのことを知らない、のがわかってきました。さてどうするのその先へ。

といいつつよかったー!面白かったー!と全力で言いたい気持ちもあるから、人間だわね😊

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そんなよくできてるものでなくてもいい夜があるのよ。むしろ良すぎたり面白すぎたりするのばっかりだと疲れちゃうからね…

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Netflixで「80 For Brady: エイティ・フォー・ブレイディ」。出来は決して良い方ではないと思うんだけど、レジェンドが並んでるだけで嬉しくなる私のような人間を当て込んで作られているので、まあこういうゆるゆるなやつでもありかなー、くらいの気持ちになります。

逆にここまでレジェンド並べるならもう少し本気で傑作を撮りにいってほしさとありますが。たぶんこんなちょっと昔のアメコメのノリでやられるより(実話に着想を得てストーリー自体は完全にファンタジーになっている)地味にやる方が絶対ハマった面子なんだよ。サリー・フィールドはいつまでもかわいいがドリスの恋愛妄想適齢期(あれすごくよかったんだよなー)みたいな方があうと思うし、リリー・トムリンももうちょいドラメディな人だよなー。リタ・モレノ様は使いこなしきれてない感あり。

という意味でひとりでファンタジーを牽引するジェーン・フォンダのバキバキの人造美老女ぶりが突出して演出のノリにあっている。「どんだけ金かかってると思ってんの、ひと財産よ」の余裕感というかドラァグ性というか、ゴリゴリでバキバキで良き

netflix.com/jp/title/81649297?

どうにかしました。我ながらどうにかするのはできるパーソン

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表現するひとはえらそうエネルギーも必要な場面はあると思うので、ケースバイケースではあるか

SNSは仕事ではないのですが、そっちも基本スタンスは同じでありたいと思うよ。私自身がそうありたい、と思うのは、まあ「えらそうにしない人が好き」という好みの問題だけでもあるんですけどね…

本業はカルチャーに関係してないですが、それでも仕事には責任があるので不見識があれば恥じる、表現には細心の注意を払う、という普通のことをやっていこうと思います。

理想郷、面白いというかよくできているぶん、ハア…となるやつで、ここまでハア…な感じが強いとそんなに好みではないんだけど(うちの県でも起きとるよ多分)見応えあるサスペンス?サスペンスというか…現実?だった。どうするよこれ、に対して「…」しか出てこない。最近そういうの増えてる気もする。創作において広義の「田舎者は馬鹿にしていい」の時代が長かったので、そこが見直されてるのはよいのではと思う。でもやっぱり男性社会のやなとこ煮凝りみたいなシーンつらいですが…

後半の廃屋だらけのギョッとする寒々しさでドン引きする娘の感覚をとらえたショットが良かったな。冬なのがいいの。

アントワーヌがもさもさーっとデカくて目つきのするどいドゥニ・メノーシェ(物騒なジャガイモ界の至宝…いや物騒なジャガイモ界、他にいるか?)なのがいいんだよな。いかにも都会の優男ってタイプだったらこの流れにはそもそもならなかったのだよなきっと…前半では対立ではないあり方を探ることができなかったともいえるんだよな…という意味で田舎にきた都会の人と出られないまま田舎にいる人についてのコメンタリーかと思ってたら割と男性性へのコメンタリー的な作品なのだった。

さすがにちょっとTL見て息が止まりそうになったので、こっちに…

やっぱりライティングはディレクションと使う頭違うな、疲れる…

Netflixで「ゼイ・クローン・タイローン ~俺たちクローン?~」。95年のピンプ選手権世界一なジェイミー・フォックス見てるのは楽しいし、ブラックスプロイテーションに奇想を繋ぐアイデアも良いと思うんだけど、やっぱりジョーダン・ピールは特異点なんだなとわかるし、ドナルド・グローバーほど捻くれたアメリカ文学にはならないし、たぶん一番近いのブーツ・ライリーなんだけどああいう「なんぞこれ」のカンの良さに比べると鈍く思えちゃうな、というかそれぞれを組み合わせてそれこそ「マーケティング」されてるように思われ、なんかすごい皮肉になってんじゃない?高評価なのも含めて。考えすぎ?面白いけど、なんか、うむむ…となってた。面白いかとか好きかどうかは置いといてクオリティはある程度わかるもんだが、これについてはいまひとつわからない

netflix.com/jp/title/80996324?

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